営業力 100本ノック

デキる営業はなぜ顧客をその気にさせるのか? 東京工業大学大学院特任教授、レジェンダ・コーポレーション 取締役 北澤 孝太郎

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3.顧客がいま何をしてほしいか3つにまとめられますか

●ニーズ把握とシーズ把握、あなたがやるべきことはどっち?

 物事がわかるということは、分けられることだといいましたが、ニーズ把握においては、先方がいま何をしてほしいか3つに分けて優先順位をつけることができれば本物です。まず初めに、ニーズとシーズの違いがわかりますか。ニーズとは顧客が求めているもの、需要のことです。一方でシーズは企業が持っている新しいビジネスの種(技術やサービス)のことです。ニーズを明らかにするとは、顧客の中に顕在化している、また顕在化しそうな欲求を明らかにし、自社の商品がそれに合うものかどうかを判断し、もし可能なら、それをできうる限り変化させていくことをいいます。シーズを明らかにするとは、世の中で望まれている、問題を解決してくれそうなものを予測し、それを提案することで、顧客の中にウオンツ(欲求)を起こさせることをいうのです。

 つまり、シーズを明らかにするには、それを創り出すのに、それだけ資金や力がいるということになるので、大手企業向けの戦略です。資金や力より、アイデアで勝負するような中堅企業は、顧客が何を望んでいるか、つまりニーズをまずつかみ、それを徹底して自社商品やサービスに結びつけましょう。

●顧客ニーズを探る3つの要素を把握しよう

 そのためには、顧客が課題と思っていることを、社内のこと(人事や生産に関わる)と社外のこと(顧客や販売に関わる)に分け、それをさらに時間的要素(スピードや納期)と、感覚的要素(品質や一生懸命さ)、結果的要素(プロセスや成果)に関わるもの3つに分けて、それに優先順位をつけます。おおむね、顧客の困っている内容は、この2×3に分かれます。これが顧客のニーズということになります。その要素の中で、顧客のニーズを正しく解釈するために、もっとつっこんで深く聞いてみる必要があるケースもあります。例えば、「サービスを提供するスピードを上げたい」という話を詳しく聞いていくうちに、実は、仕入れの納期を短縮する仕組みを導入したかったことに顧客が気づき、違う商談になるというのはよくある話です。あなたが、営業マンなら、2つに分けたうえで、これらの3つの要素に沿って、質問を繰り出し、本当のニーズを見つけ、優先順位をつけ、自社の商品やサービスをそれに合致、もしくは近づけることができるかどうか判断しなければなりません。

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