営業力 100本ノック

営業がいま身につけるべき最大の武器とは? 東京工業大学大学院特任教授、レジェンダ・コーポレーション 取締役 北澤 孝太郎

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2.問題と課題の違いがわかりますか

●あなたが解決しなければならないと焦っているのは問題? 課題?

 目の前の解決を迫られているトラブルは、問題ですか、それとも課題ですか。人生の目標に対して、ある時点で到達すべきは、問題ですか、それとも課題でしょうか。すでにみんなが知っていて、すぐにでも解決を迫られているものは問題、まだ問題にはなっていないけれど、これから自らの意思を込めて、問題としていきたいと掲げるものが課題となります。営業の世界では、この課題を何に設定するかとその解決方法が、その後の成果や、その人の成長に大きく影響を及ぼします。

 課題にも緊急課題と重要課題の2つが存在します。緊急課題ばかりに取り組む人は、目先の成果や成長は獲得できますが、長い目で見たときの成果や成長は期待できません。逆に重要課題ばかり取り組む人は、目先の成果や成長がなおざりになり、結局何もできず終わってしまうことになりがちです。要するにバランスよく課題を設定していくことが重要です。また、その解決策も、対症療法的なものにするか、抜本的なものにするか、これもバランスが必要です。対症療法的なものばかりを掲げると、すぐに効果を発揮しますが、やがて状況はさらに悪化することもあると考えるべきです。

●課題設定能力をみがこう

 野球のイチロー選手は、最も遠くへ行く方法は、目先の課題を1つずつクリアすること、それを積み重ねることだといっています。あなたが、あなたの人生の目標をしっかり設定し、それに向かってのマイルストーンをバランスよくしっかりクリアしていくことが、最も目標達成に近づける方法でしょう。私も同感です。だからこそ、何に取り組むのかを決めることが大事です。それには、問題解決の手法であるKT(ケプナー・トリゴー)法が役に立ちます。

 現状を分析(いま自分はどういう状態なのか)し、その原因分析(なぜその状態に陥ったのか)をしたうえで、打ち手の分析(どういう方法をとるべきか選択肢を考える)を吟味します。そして将来予測(この選択肢をとるとこうなるという予測)をしながら、打ち手が対症療法的すぎないか、抜本的すぎないかを考えて答えを出していきます。打ち手が抜本的すぎても、そこに到達するまでに、事態が取り返しのつかないほど悪くなるということも考えなければなりません。

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