そろそろ「営業のやり方」を変えませんか?

抵抗勢力を巻き込むには「数字」で示す 株式会社イノベーション 執行役員 セールスクラウド事業部長 宮村 佳祐氏

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変化のステップ1:変化のきっかけを作る

 第1回「いま法人営業が変わるべき3つの理由」では「法人営業を変化させていく必要がある」ということをお伝えしました。今回からは「変化をどう生み出すか」という点について、書いていきたいと思います。

 前提として知っておいていただきたいのが、変化していくには労力が必要となるため、その労力を嫌う抵抗勢力が必ずいるという点です。まずこの事実を理解すべきです。多くの人には「現状を維持したい」という思いが形成するバイアスがあり、大きな変化を嫌う傾向があります。

 成功経験を持っている人はこの傾向が強く、過去の成功プロセスに固執しようとします。特に法人営業の場合は、過去(インターネットやスマートフォン登場以前の時代)に営業パーソンとして成功した人が管理職に就いている場合が多いと思います。変化のスピードが遅い時代であれば、このような人が自分の成功経験をメンバーに踏襲させることでうまくいったのかもしれませんが、顧客の行動も進歩している今は、そうはいきません。顧客の変化に合わせて自分たちも変化していく必要性があることを、まずはメンバーに理解してもらわなければいけませんが、これがまた大変な場合が多いのです。

 ではどうやって変えていくのか。

 まず、他の人を変えていく前に、自分の中で「変化の必要性」に納得している必要があります。自分が納得していないことを他人に強要するのは無理です。納得するためには感情や好き嫌いではなく、ロジカルに事象をひもといて理解してかなければなりません。つまり、現状の営業パフォーマンスを数字で理解していくのです。

 特に変化の必要性を理解するためには、時間の経過と営業パフォーマンスを合わせて見ていくことが有効です。簡単にいうと、「営業成績の推移」です。数年に渡って営業成績は上がっているのか下がっているのか、営業員1人あたりの受注額や件数はどうなっているのか、新規顧客と既存(リピート)顧客の割合はどうなっているのか、といった指標を、その時々の営業人数や販促予算を加味して見ていきます。

 ここで重要なのが、新規顧客と既存顧客の割合です。多くの場合、既存・リピート顧客が多くの割合を占めると思いますが、その額が増えているのか減っているのか。新規顧客からの売り上げは増えているのか減っているのか。ここで満足できるくらい増えているのであれば問題ないのですが、多くの場合そうではないはずです。ここが、変化を起こしていくべき理由であり、課題なのです。

 当然、営業成績は「法人営業のやり方」だけに起因して上下するわけではないので、営業成績が下がっていることの解決策が法人営業のやり方を変えることだけではないのですが、この課題を営業責任者や経営者も含めて、まず認識することが重要です。営業成績はここ数年のトレンドで見た時にどう変化していて、既存顧客・新規顧客の割合はどうなっているのかを把握することで、次の打ち手を考える必要性が生まれます。

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