世代別人事マネジメントのすすめ

50代「セミリタイア社員」をよみがえらせる クレイア・コンサルティング シニアコンサルタント 大浦 琢也氏

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 そして、このテーマについてクライアントと議論をしてみて感じるのは、「ライン管理職のポスト数の制約や、本人のマネジメント適性の問題により、長い間、スタッフ管理職(配下社員を持たないが、管理監督者として扱われ、時間管理対象外となっている社員)として処遇されてきた」50代社員に、特に大きな課題があることが多いということだ。

これ以上、社内でのキャリアアップが見込めないことを本人自身が強く認識しており、結果として仕事への意欲が低下している。
自らのスキルの向上や新しい仕事の進め方の習得に後ろ向きな一方で、これまで蓄積してきた経験や知識の陳腐化が進んでいる。
自らに課せられた仕事であっても、チーム内の他の社員に振る傾向にあり、周囲から敬遠されている。
いつの間にか、かつての後輩社員が上司になっていることも多く、上司が年下の部下を指導するように、注意をしたり、気付きを促したりすることが難しくなっている。

 こうした50代スタッフ管理職に心当たりのある読者も多いのではないだろうか。社内の主戦力が自分より下の世代に移行していくなかで、新たな役割を担うことに消極的で、最低限の仕事だけをしながら、手堅くキャリアの終わりを待とうとする、退職前から「セミリタイア化」する50代スタッフ管理職は、意外と多い。

仕組みを変える必要

 「セミリタイア化」した50代スタッフ管理職の再活性化を現場のマネジメントだけで実現することは難しく、人事・組織の仕組みを変革することが必要である。いくつかの代表的なアプローチを以下に紹介する。

(1)複線型人事制度の導入

 もし人事制度のなかで、ライン管理職とスタッフ管理職を同じ職群や等級で処遇している企業であれば、ライン管理職とスタッフ管理職を異なる職群で処遇する複線型人事制度の導入が有効である。人事制度のなかで、ライン管理職とスタッフ管理職を区分することで、社内におけるスタッフ管理職の期待役割が明確になり、期待役割に沿った評価基準の設定が行いやすくなる。(複線型人事制度を成功させるポイントについては、40代「管理職」の停滞をどう打破するか を参照)

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