世代別人事マネジメントのすすめ

50代「セミリタイア社員」をよみがえらせる クレイア・コンサルティング シニアコンサルタント 大浦 琢也氏

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 一方で、50代社員には共通する特徴も見られる。社内の評価はすでにほぼ確定していると言ってよく、一部の超優秀層を除けば、キャリアは頭打ちしている。さらに、それまでの年功序列型の賃金制度の運用により、企業や周囲からは、パフォーマンスに比べて給与が高水準と見られていることも多い。

下の世代からは、やっかいな存在

 がんばっても、これ以上職位や給与面で報われることは少ない一方で、多くの日本企業では降格や降給が人事制度運用上難しく、少しくらいがんばらなかったからといって、ただちに給与水準が引き下げられることもない。そのため、人事評価による仕事への動機づけが難しく、仕事への意欲が低くても、その状態が温存されてしまう。

 こうした50代社員は、下の世代からは、扱いづらい、やっかいな存在として映るようだ。実際に社内の50代社員の存在に頭を悩ませているビジネスマンが多いせいか、Googleで「50代社員」と検索すると予測変換に「使えない」と出てくる(2016年2月時点)。

 2013年4月1日の改正高年齢者雇用安定法施行を背景に、定年延長や再雇用により従来よりも働く期間が延びていくなかで、多様化した50代社員を動機づけし、キャリアの最後まで緊張感を持って働いてもらうことは、多くの企業にとって、人事マネジメント上の大きな課題の一つである。出向や転籍による社外へのアウトフローにも限界があるからだ。

 企業の人員構成でボリュームゾーンを占めるバブル入社世代(1988年~1992年入社)が50代に到達しはじめており、まさに今、会社の経営課題として向き合っていくべきテーマと言える(図表)。筆者がクライアントと話をしていて、このテーマについて相談されることも多い。

図表 正規の職員・従業員の年齢分布

出典:総務省統計局「労働力調査」(2014年)を加工して作成

出典:総務省統計局「労働力調査」(2014年)を加工して作成

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