激化する採用戦線 中小企業の戦い方

説明会、どうしたら学生がきてくれる? 採用コンサルタント 谷出正直氏

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 大手企業の場合、説明会を開催するものの参加を任意にする企業があります。第一希望であれば、参加したいところですが、地方の学生は、交通費や移動時間が負担になり、参加が難しくなります。そこで、ウェブでも公開するので、それを見てもらってもいいですよ、という動きになるのはわかります。また、会社説明会は、会場の大きさで実際に入れる学生数が決まっているので、ウェブでやることで機会の平等が確保されます。

 しかし、中小企業が「多くの学生、地方の学生が見てくれるし、会場を借りずにすむので、ウェブ説明会をやろう」とした場合、大手企業のようにうまくいくとは限りません。そもそも学生にとって、社名の知らない企業のウェブ説明会を見る理由が作れない(第一希望になる理由がない)からです。話している人事も、学生の反応が分からないので、学生が理解しているのか、何に興味を持っているのかわからないまま、何かを話さなければならなくなります。ウェブ説明会を開催するのであれば、事前に学生が企業に興味を持つような仕掛けを作らなければなりません。

 もし、どうしてもウェブ説明会が必要、ということであれば、スカイプなどを使って1対1の説明会を実施しながら、相手の反応を見るほうがよほどうまくいきます。

 「とにかく説明会に学生を集めなければ」と、焦る気持ちもわかります。しかし、大切なのは説明会に学生を集めることではなく、内定を承諾してもらうこと、入社してもらい、長く定着して、活躍してもらうことです。

 活躍してもらうことをイメージしながら説明会の企画、運営をすることが大切です。「この説明会に来ると、メリットがある」という、動機づけを工夫すること。説明会の場でも、開始前に、「質疑応答の時間を作るので、そこで必ず1つ質問をしてくださいね。質問をするということをイメージして、これからの会社説明会に参加してくださいね」と話し、学生の注目を集める必要があります。

 会社説明会の時間は、自社を知ってもらうための機会なので、学生によいイメージを持って帰ってもらえるよう、工夫しましょう。

谷出 正直(たにで まさなお)

筑波大学大学院体育研究科修了。エン・ジャパンに入社。子会社へ出向を含め、新卒採用支援事業に約11年間携わる。経営者・採用担当者とともに『成果』にこだわる新卒採用活動を支援し、その後、企画、新規事業の立ち上げに従事。2015年末退職。採用マーケットを把握し、採用のあり方から考える採用コンサルや情報発信など行う。

キーワード:経営、企画、経営層、管理職、人事、人材、働き方改革、研修、学生

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