激化する採用戦線 中小企業の戦い方

インターンシップで学生は採れますか? 採用コンサルタント 谷出正直

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「1日だけのインターンシップ」はインターンか?

 18年度卒のインターンシップには、もうひとつ、大きな傾向があります。1日だけ実施する「1dayインターンシップ」の実施企業が、昨年に比べ、延べ約2000社、10%も増えているのです。インターンを実施する約6割の企業が「1日」の実施となります。今後も増えていることが予想されます。逆に、「1日」以外の実施日数については、企業数は多少、増加しているものの、割合は減っています。トレンドは、より「1dayインターンシップ」へ向かう、といえるでしょう。

18年卒向け インターンシップサイト 実施日数

各就職サイトより、谷出正直調べ

各就職サイトより、谷出正直調べ

 実は、13年卒に向けて2011年、経団連は「インターンシップは、就業体験でかつ5日間以上の期間が望ましい」と明記しました。優秀な学生に早く接触したい、という企業による「就業体験」ではなく、「セミナーや勉強会形式」が増えたためです。

 倫理憲章と合わせて出された参考資料によって、就職サイト各社は、「就業体験」の内容以外は、インターンシップサイトに掲載をしないと決めました。そのため、12年卒から13年卒にかけて実施企業数は減少しました。

 ところが、さまざまな抜け道が出てきました。また、ここ最近の企業の採用意欲の高まりもあり、以前よりも多くの企業で「1dayインターンシップ」が実施されるようになってきました。

 企業が学生に「1dayインターンシップ」を通じて、社会や業界、企業を知る機会を提供しているという意味では、無意味ではありません。ただ、本来の「就業体験」というインターンシップからの意味からは変わってしまっています。こうなってくると、「インターンシップ」という表現で正しいのでしょうか。「1dayインターンシップ」であれば別の言葉を作ったほうが学生にとっても、企業にとってもよいように思います。

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