激化する採用戦線 中小企業の戦い方

インターンシップで学生は採れますか? 採用コンサルタント 谷出正直

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結局、「採用活動」になったインターンシップ

 ところが、実態はそうはなりませんでした。インターンシップの目的は大きくわけて3つです。1つは、「社会貢献、CSR(企業の社会的責任)活動」。本来のインターンシップの目的です。学生に、社会や企業、仕事を知る機会、職業について気づきや学びを得る機会を提供しています。

 2つ目は、ズバリ「採用」目的です。外資系の投資銀行や、コンサルティング会社に多いパターンです。3つ目は、「特徴のあるインターン、面白いインターンをすることで、学生の認知を高めて母集団を増やす」というもの。ベンチャー企業やWEB系の企業、BtoC向けの企業に多くみられます。まずは、インターンを通じて、企業を知ってもらいたいと考えています。参加した学生が直接的な入社につながらなくても、「あの会社のインターン面白かった」と口コミしてくれることで、周りの学生に認知され、エントリーしてみよう、という効果を狙うのです。

 1番目以外は、基本的に「採用」を目的としています。その事実はデータからも見てとることができます。インターンシップの実施月を見てみると、これまでのピークは夏休みである8月に集中していました。ところが、近年この割合は減り、1、2月にインターンを実施する企業が増加しているのです。それはなぜか?

18年卒向けインターンシップサイト 実施月

各就職サイトより、谷出正直調べ

各就職サイトより、谷出正直調べ

 2016年卒採用の広報開始時期がそれまでの12月から3月に後ろ倒しされました。そのため、3月1日の解禁日からそう遠くない日程で、学生に自社を認知してほしい、という企業が増えたからです。罰則はありませんが、政府は、「インターンシップで、採用活動そのものを行わないように」と通達しているので、これに従えば3月以降にインターンシップを実施することは認められていません。そもそも、採用活動が始まれば、学生もわざわざインターンシップに参加するより会社説明会にいくことを優先します。

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