この時代を乗り切るワークスタイル改革

眠れる「主婦の力」無理なく引き出す ソフトブレーン・フィールド社長 木名瀬 博氏

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「同一労働同一賃金」には違和感

――女性を支援したいという会社は多いですが、ここまで女性の立場を考えている経営者は少ないように思います。

 私の原点はアサヒビール時代ですね。新人の頃からずっと身近に女性社員がいましたが、仕事のできる方が多く、「すごいな」と思ってきました。食品メーカーは消費者とじかに接する場面が多く、女性の気配りや細やかさが業績を左右する度合いが大きいのです。一方、男性は細かいことを言わず、「お前に任せた」と言う方が能力を発揮する。こうした男女の能力やモチベーションの違いを生かすことを心がけてきました。

 最も大事なのは、店頭で起きていることが一番正しいということ。キャストが業務上で不満を持っているとしたら、彼女たちの方が正しいんだと、口を酸っぱくして言っています。言うだけでなく、私自身が率先して「ありがとう」という感謝の気持ちを表に出すようにしています。キャストのモチベーションが上がれば、クライアントにも満足していただける。キャストと私たち社員、そしてメーカーなどのクライアントはパートナーだということを徹底しています。

――最後に、政府が旗を振って進める「働き方改革」について、どう見ていますか。

 働き方改革の最大の課題は生産性の向上です。その意味では「同一労働同一賃金」という考え方は根本的に間違っていると思います。正社員と非正社員の賃金差をなくすと言えば聞こえはいいですが、個人の能力を全く無視していますし、働く人の気持ちも見ていないからです。働く人の能力は千差万別。先ほども言いましたが、同じ時間働いたら同じ給料がもらえるというのは真の平等ではありません。がんばった人が正当に報いられる仕組みでなければ、生産性は上がりません。

 ではどうすればよいか。「企業ありき、雇用ありき」という今の雇用形態を抜本的に見直し、「人ありき、仕事ありき」の仕組みにする必要があるのではないでしょうか。日本は少子高齢化が進み、これからは女性のほか、高齢者も中心的な働き手になってもらわないと経済が回らなくなります。その際に大事なのは、お金のためにやむなく働くのでなく、それぞれの能力に応じた仕事をしてもらい、その分の対価を払う仕組みだと思います。やりたい人が、やりたい仕事を、やりたい時に。当社の取り組みが少しでもご参考になれば、と願っています。

キーワード:経営、企画、営業、経営層、管理職、マーケティング、人材、研修、働き方改革

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