石川善樹の「脳とうまく付き合う法」

人間とはワインのコルクである!? コルクアートに取り組む久保友則氏、ハヤシコウ氏に聞く

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 予防医学者の石川善樹氏がさまざまな分野のエキスパートと対談しながら、脳とうまく付き合う方法を探る連載シリーズ。第13回のお相手は、ワインのコルクをいくつも重ねたモザイクアートを描くソムリエ兼コルクアーティストの久保友則氏と、デザイナーのハヤシコウ氏です。ワインに関して並々ならぬ知識をお持ちのお二人。なにゆえ、コルクで絵を描くことを思い付いたのか、どうやって作成しているのか。一つ一つの作品に込められた思いをうかがっていくと、ワインを本当に楽しむための秘訣が、あたかもコルクアートの絵のように浮かび上がってきました。

つがれる瞬間を楽しむのがワイン

石川 よろしくお願いします!あらためて、ソムリエの久保さんと、デザイナーのハヤシコウさんです。この連載はじめての、鼎談ですね。

久保 お招きありがとうございます。せっかくなので、今日はちょうど10年前、2007年産のワインをお持ちしました。

石川 おおー、ということは?!

久保 飲みながら鼎談しませんか!?(笑)

石川 まだ朝10時ですが、ありがとうございます(笑)。

石川&久保&ハヤシ 「カンパーイ!」

石川 いやー、おいしいですね。さて、まずソムリエ久保さんは、「コルクアーティスト」としてもご活躍なんですが、「ソムリエ」と「コルク」ってのは、どうやって結びついたのでしょうか?

久保 普通はいつ、どこで、どんな風に作られたかを説明するのがソムリエですが、僕はしないんです。そういう情報は調べればすぐわかりますし、飲んだ人がそのまま感じてもらえればいいので。そのかわり、最近はコルクの話をしています。

石川 ほう、というと?

久保 はい、瓶の中にはワインが作られた年からの過去が詰まっている。コルクを開けると、そこから先は未来。つまり、コルクは現在なわけです。ワインがつがれる瞬間をテーブルで共有することが、ワインの楽しみではないでしょうかと。

石川 ロマンチックですねえ。久保さんがワインに興味を持ったのはいつごろですか?

久保 20歳になって飲めるようになってすぐです。その頃は海外に行ったことはなかったんですが、ワインの産地であるフランスをはじめ、ヨーロッパの国々の食文化や歴史にすごく興味をそそられたんです。

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