グローバル競争を勝ち抜く組織・人事

AIと共に生きる、目を背けず自ら変化起こせ 米マーサー 社長兼CEO フリオ・ポルタラティン氏

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 もう一つ、マーサーで私がチャレンジしていることは、私たち自身が顧客の手本となることです。顧客に提案する前に、私たちが最先端の技術や知見をしっかりと取得し、実践しているかどうか、そのためにはどうすればいいか考えてほしいと社員に指示しています。新しいスキルに対する人材育成プランは準備しているか、どの仕事が影響を受け、どう対応すべきかを社員と腹を割って話し合っているか、風通しはよいか、等々、常に自問自答しなければなりません。

変化から目を背けず抱きしめる

――最後に、特に日本企業において、働き方改革の妨げとなっている要因として、ムダな会議や古いビジネス慣習が仕事を非効率にしていると指摘されます。また、人間関係が複雑で、しがらみやコミュニケーションの問題も根深いものがあります。どのように解決していけばよいでしょうか。

 企業戦略はCEOのビジョンから生まれるものですが、業務を遂行するチームメンバーからも出てくるべきです。特に、自動化やAIへの対応については、会社全体で共有することで、脅威でなく、ワクワクするものであると思うようになってもらう必要があります。

 私自身もCEOとして厳しい課題を設定しています。当社の役員は来たるべき未来に備えたデジタルのスキルを十分備えているのか、近い将来何が大切になるか本当に理解しているか、ライバル企業に比べて変化への対応力は十分か。特にこれからは技術革新に対応できる能力が企業の成長を左右します。それと、変化に素早く対応できる能力を身に付けられるかどうかがカギとなるでしょう。変化に目を背けるのでなく、受け止め、抱きしめて、自分自身が変化を起こすことです。

 昨年、マーサーは全世界的に組織を再編しました。階層を減らし、各国の現場での権限を増やし、顧客に近いところで社員が効率よく働けるようにしたほか、いくつかの事業体を統合し、顧客に対してより価値の高い提案ができる能力を備えました。顧客に対しても投資家に対しても、私たちが先鞭をつけリーダーシップを発揮するのは義務だと考えています。そして、いま起きている大きな変化の波を顧客企業が乗り越えられるよう、貢献したいと思っています。

キーワード:経営、企画、経理、経営層、管理職、人事、人材、グローバル化、研修、AI、働き方改革

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