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トップの決断支えるCFO、グローバル化で役割重く 米マーサー シニア・パートナー、CFO ヘレン・シャン氏

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――2015年の「フォーチュン500」調査によると、女性のCEOは22人、CFOは58人もいます。一方、日本企業では女性の役員も少なく、CEOやCFOはほとんどいません。女性の登用や活躍を促すにはどんなことが必要でしょうか。

女性の人材は継続して育成を

 長い時間をかけて、徐々に変えていくしかありません。そのためには、まずリーダーがダイバーシティー(多様性)の重要性を理解し、その価値を信じて行動することが大事です。能力のある女性、意欲の高い女性を積極的に雇用し、今だけでなく、将来にわたってリーダーを輩出できるように、継続して人材をプールしていく必要があるでしょう。

 第2に人材管理も大変重要です。管理職は自分でも気づかないうちにバイアスがかかっていることもあるので、雇用や昇格、評価などで女性が不利にならないよう気をつける必要があります。また、女性がキャリアを積んでいく中で、結婚や出産などで一時的に会社を離れなければならないこともあります。その際には、離れやすく、そして戻りやすい仕組みや環境を整えておくことも大事です。

 最終的には、キャリアは自分で築いていくものであり、誰かが自分のためにレールを敷いてくれることを期待しているだけではダメです。自分が何をしたいのか、どういうステップを踏んで成長していきたいのかを考え、要望をきちんと伝えることが大切です。自分の成果を臆せずまわりに伝える、良い意味でのアピール力も付けていく必要がありますね。ある分野に特化した知識や経験がある専門家になること、ビジネスへの貢献や自分の業績を数字などで見える化して明示することができれば、上司や同僚に認めてもらいやすくなります。また、社内でも社外でも周りにネットワークを築いていく。そういう女性が増えれば、将来の幹部候補の層が厚みを増し、日本でもCEOやCFOが増えていくことにつながっていくのではないでしょうか。

――ご自身のキャリアのなかで、「(女性の活躍を阻む)ガラスの天井」を意識したことはありますか。その場合、どんな風に乗り越えてきましたか。

 私の場合は、ある女性の上司の下でキャリアをスタートさせることができ、とても幸運だったと思います。その上司は私と違い、とてもアグレッシブで、経験もあり、顧客のことをよく理解していました。私はロールモデルとしての彼女から、自分の意見をはっきり言うことや、一生懸命に働くこと、仕事の付加価値を上げることなどを学び、自分を成長させることができました。

 私が今、実践していることは、会議などの場で「ああ、女性は私1人だ」とか「周りは男性ばかりだ」などと決して思わないことです。意識するとそれは周りにも伝わりますし、余計に気後れして言いたいことも言えなくなるからです。

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