グローバル競争を勝ち抜く組織・人事

議論は尽くした、女性活躍推進へ行動のとき 米マーサー シニア・パートナー、マルチナショナル・クライアント・グループ・グローバルリーダー パトリシア・ミリガン氏

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――日本は活躍する女性の絶対数が少なく、まずは目標数値を決めて義務的に女性を増やすクオーター制を取り入れる企業が増えています。男性側から「逆差別につながる」との反対論もありますが、どうお考えですか。

目標を立てたら徹底して実行を

講演するミリガン氏

講演するミリガン氏

 しばしば物議を醸すテーマですが、一方で当初はクオーター制に反対していたが、実際に導入して効果をみて支持するようになるケースも多いです。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事も当初は反対派でしたが、推進派に変わったそうです。ドイツでも企業が導入に反対していましたが、実際に女性が多く働くようになって業績などに好影響を与えることがデータで示されると、一斉に賛成に回りました。スイスも同様です。社会全体で働く女性にスポットライトを当て、成果を示すことで企業も変わるのです。

 重要なことは、いったん目標を立てたら、その達成に向けて徹底して実行することです。最初に30%の目標を立てたが、どうも難しそうなので7%に下げるとか、企業で達成できない分は政府や自治体など公共部門で穴埋めする、といった対応は批判を受け、逆効果になります。目標を長期に渡って維持するには、トップレベルの人材を登用するだけでなく、その次の世代の予備軍をいかに育てるかがカギになるでしょう。

――最後に、日本の企業や社会にメッセージをお願いします。

 私の心からの願いは、日本にとって今こそアクションを取るべき時だ、ということです。日本の政府や企業はすでに十分この問題を検討し、すぐれた分析やビジネスモデルの研究がなされてきました。これらの成果に基づき、リスクをとって動く企業、実際にアクションを起こす企業が増えてほしいと思います。従来のやり方では通用しないことを理解し、どういうリスクをとればいいのか、考えていただきたいと思います。

 難しいチャレンジだと感じる人も少なくないかもしれませんが、若い世代も巻き込んで、勇気を持って現状を変えていきましょう。働くことは人生の大きな充実感を得ることであり、男女ともに働くことをエンジョイすべきです。女性の進出は社会を変え、経済にも刺激を与えます。日本には勇気があり、優れたリーダーがたくさんいます。必ずこの問題を克服できると信じています。

キーワード:経営、企画、経理、経営層、管理職、人事、人材、グローバル化、研修、AI、働き方改革

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