グローバル競争を勝ち抜く組織・人事

議論は尽くした、女性活躍推進へ行動のとき 米マーサー シニア・パートナー、マルチナショナル・クライアント・グループ・グローバルリーダー パトリシア・ミリガン氏

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

 会社ではマネジメント職に就き、家庭でもマネジメントを要求される。このように、難しい問題を抱えている女性に対して、企業は積極的に対話していく必要があります。両立することが可能なのかどうか、それが無理なら、パートタイム勤務に切り替えるとか、週1回の出社にするか、あるいは在宅勤務にするかといった対策を一緒に話し合って解決していく。女性が声に出さなくても、企業がそれを察して関与していくことが大事です。

――調査結果で興味深いのは、ラテンアメリカの女性比率が2025年に49%と非常に高くなる見通しであることです。要因は何だとお考えですか。

 いくつかの観点があると思います。まず、ラテンアメリカ企業はこの調査に約150社が回答しており、参加数が多い。米国、英国に次ぐ規模であり、それだけ、ジェンダー(性別)やダイバーシティの課題に熱心に取り組んでいると言えます。

 もう1つは女性が働くことが、文化的、社会的な習慣として広く根付いているという要因です。ラテンアメリカでは家族経営から始まる企業が多く、成長して上場したり、グローバルに展開したりするようになっても、家族を重視する習慣がそのまま残っているわけです。子どもを連れて出社することも自然に受け入れられ、ワークライフ・バランスがとれている。長時間労働が常態化している日本とは大きな差があります。女性が活躍する企業が多いラテンアメリカは、グローバル競争力の面でもエキサイティングな状況にあると言えるでしょう。

経験に根差した改革への情熱

――ブラジルは大統領も女性のルセフ氏ですね。女性が政治の世界でも台頭していることについてはどうお考えですか。

 非常に興味深いと思っています。欧州ではノルウェーやドイツの首相が女性であり、デンマークも女王が元首となっています。女性が政権を担っている場合、女性の社会への参画を促すための取り組みは、自身の個人的な体験に根差している面もあり、より純粋性というか正統性を持っているように思えます。

 企業経営者についても同様です。特に北米ではゼネラル・エレクトリック(GE)、ゼネラル・モーターズ(GM)、ペプシコ、ゼロックス、ロッキード・マーチンといった名だたる優良企業の最高経営責任者(CEO)を女性が務めています。彼女たちも母として、妻として、夫と家事を分担し、子育てをしながら仕事と両立させてきました。どんな困難を乗り越え、どんな経験を経て、その地位までたどり着いたのか、情熱を持ってワークライフ・バランスを推し進めているのではないでしょうか。

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。