最後はなぜかうまくいくイタリア人

フェラガモも同族企業 絆が信用の証し ワインジャーナリスト 宮嶋 勲氏

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 マフィアの盛衰を描いた映画「ゴッドファーザー」シリーズ。ドンとなった主人公マイケルは組織を「ファミリー」と称し、敵や裏切り者から守るためには手段を選ばない。アウトローの「疑似ファミリー」とはだいぶ性質が異なるが、イタリア企業は「ファミリー」単位が多い。同族経営は家族の職を確保できるので、家父長制の影響が残る社会と相性が良いのだ。イタリアでは家族や親類の絆が一番確実な信用の証しになっている。

家族全員に職を用意 家父長の責任

 イタリア人の家族の結束は非常に強い。同族企業が多い国だが、その同族企業には兄弟5人全員が働いているだけでなく、その次の世代になると従兄(いとこ)同士で15人が働いているという例も珍しくない。

 日本の同族企業は兄弟で揉めることがしばしばあるが、イタリアではあまりないようだ。それどころか、50を過ぎても兄弟がいつも一緒にいて、妻といる時間よりも兄弟といる時間のほうが長い、というケースもよくある。家父長にあたる立場の人は、孫まで含めた家族全員を保護する必要があり、それぞれに適した職を用意してやることが暗黙に求められる。

 先日、ファッションブランドのサルヴァトーレ・フェラガモの社長フェッルッチョ・フェラガモ氏と話をする機会があった。創設者サルヴァトーレの息子に当たる氏は2世代目だが、3世代目には23人の子どもたちがいるそうだ。厳しい審査により、そのうち3人だけが、本体のサルヴァトーレ・フェラガモで働くことを許されている。

フェッルッチョ氏は、「残りの20名にもファミリービジネスに関わってもらうために、私たちは多角化を進め、いまではワイナリー、農園、高級ホテル、レストランなどを経営しています。そして、多くの3世代目がそこで働いています」と話していた。

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