英国海兵隊に学ぶリスクマネジメント

仲間が地雷踏む それでも英兵はジョーク マッキニーロジャーズ アジア太平洋代表パートナー 岩本仁氏

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 業績悪化、不祥事発覚、株価暴落――。経営環境が一変する危機に見舞われた時、あなたは部下にどう語りかけるべきか。ここぞという時で大事なのはリーダーの表情と言葉。危機的状況でも、リーダーのたった一言で空気を変えることができる。英国海兵隊に学ぶリスクマネジメント。最終回は戦場でも勝敗を左右するリーダーの言動に焦点を当てる。

危機脱出を左右 リーダーの表情・言葉

 リーダーの表情や言葉は危機からの脱出を左右する。マッキニーロジャーズに以前在席していた元英国海兵隊将校のジェッド・ストーンがある時こんな話をしてくれた。

 1982年、アルゼンチンによる英国海外領土占領に端を発したフォークランド紛争。英サッチャー政権は武力による奪還を決意。ジェッドが率いる海兵隊部隊にも上陸作戦が命じられた。

 ジェッドの部隊はヒースに覆われ樹木がほとんどない島を進軍した。目標地点はまだ遠く、敵の姿も見えない。そこへ突然、爆発音が響いた。

 即座に全員が地面に伏せる。「足が、俺の足が!」――。1人の兵士が叫ぶ。対人地雷を踏んだのだ。すると他の兵士がすかさず言う。「心配するな、こっちに飛んできている!」。極限の緊張下でこのやり取り。思わず部隊全員が笑い、一瞬で緊張が解けたという。

 実際は地雷を踏んだ足は粉々に吹き飛ぶ。それを承知の上でこんなことを言うなんて、日本人ならあっけにとられるかもしれない。だが、このジョークがあるのとないのとでは、部隊の雰囲気に大きな違いがあったに違いない。

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