健康診断という「病」

ストレスチェックで分かるブラック企業 亀田高志 氏

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受検を拒むと、どうなるのか?

 ストレスチェックは正式には「心理的な負担の程度を把握するための検査」と言います。働く人が職場ストレスや自覚症状に気付いて、うまく対処することで、不調にならないよう「未然に防止するため」という謳い文句で導入されました。

 ストレスチェックは定期健診と違って拒否しても構わないのです。既にうつ病で治療中の人があえて受ける必要は無いでしょうし、それを会社には黙っていたい場合もあるでしょう。

 メンタルヘルスにかかわる深刻な悩みを職場で尋ねてほしくない人もいるからです。拒否したい理由は他にもあります。例えば、ストレスに関する質問に正直に回答しても大丈夫だろうかと心配する人も少なくありません。リストラやコスト削減の影響で、人員がギリギリの職場で働かされていると感じている人は、職場でストレスの状況を尋ねられること自体に違和感を覚えるかもしれません。

 また、雇用や身分が保障されていないと感じる人は、チェック後の安全が確保されていないと不安を感じて、回答しない可能性があります。そのため、受検を拒む従業員に、就業規則で無理やりストレスチェックの受検を強制したり、懲戒してはならないことが法律で定められています。

「会社のブラック度」はストレスチェックで分かる

 受検しない人が少なくないということ以前に、ストレスチェックを実施すらしていない会社もたくさんあることが分かっています。

 厚生労働省によって公表されている「ストレスチェック制度の実施状況」によれば、義務化から1年7カ月を経た集計でも、毎年の実施が義務付けられているのに実施していないか、実施報告を労働基準監督署に提出していない会社は全体で17.1%もあるようです。

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