経営層のための「稼ぐ力」を高める不動産戦略

サテライトオフィスは働き方を変えるか?(前編) 「なぜここで働くか」明確な意志が生産性高める JLL 執行役員 コーポレート営業本部長 佐藤 俊朗氏

記事保存

日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。

――建物は外から見ると何やら懐かしい感じのする地域の集会場風にも思えたのですが、オフィスの中に入ると一転して素晴らしい眺めですね。このビューが場所選択の理由ですか?

 この建物は、もとは民間企業の保養所であった築40年以上の建物を10年程前に町が買い取ってIT向けオフィスに変えたものです。最初にこの建物を見に来た時、まずはオフィスから眺める海がきれいだという印象はありました。社員が快適に働く環境としてこの素晴らしいビューは確かに1つの決定要因となりましたが、それだけではありません。白浜町が運営するこの建物や、地域コミュニティーそのものが、Salesforceの企業文化や考え方に合うサテライトオフィスを実現できるとの想いで、ワークプレイス担当者や会社と話し合ってこの場所に決めました。

――オフィスの入り口は誰でもふと入りたくなるような雰囲気で、地域の方が集まってきそうなオフィスでもありますね。

 実際にこのオフィスでも、子供向けプログラミング教室を開催するなど、地域の方々との活発な交流が行われています。

白浜オフィスで働く社員とその生産性の向上について

――ここで働く社員の方々はどこから来ているのですか?

 オフィスのキャパシティーは11人で、そのうち私を含む3人が白浜町に住所を移し、町民として働いています。残りの8人が東京から3か月間研修という形で働いて、次の社員と交代していきます。社員は自分で希望してやってくるのですが、人気のあるプログラムとなっているようで、これまで75人の社員がこの白浜オフィスにやって来て働き、東京に戻って行きました。中には希望して2回目の勤務をする社員も出始めています。基本的にはITを活用しながらインサイドセールス(内勤型営業)を行うことが主な業務です。

――このサテライトオフィス環境で吉野氏がマネージしているものは何でしょう。

 単に空間やオフィススペースをマネージしているのではないと考えています。まずは本業のインサイドセールスの業績を上げることをマネージしているということになります。

 もう1つはここに来た社員が「働き方改革」を実践することです。この白浜オフィスでSalesforceのビジネスモデルを実践するにはどういった働き方をするべきかを各社員に自問自答してもらい、確固たる自分の答えと、そこからの成果を実感してもらうことをマネージしています。

――社員にとってこのオフィスで働く一番のメリットは何ですか?

 この白浜オフィスで、ほぼ全てのメンバーが業務の生産性を上げることに成功しています。結果がついてくることがここに来る社員の第1のメリットで大きなモチベーションになっています。実施するまではここまで成果が上がるとは予想していませんでしたが、実証データで言えばこちらのオフィスに来てから生産性が20%向上したという結果になっています。

閲覧履歴

    クリッピングした記事

    会員登録後、気になる記事をクリッピングできます。