泉田良輔の「新・産業鳥瞰図」

グーグルの成長力にも陰り? ネット広告市場の潮目を読む GFリサーチ 泉田良輔氏

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ツイッターとリンクトインの利益は低調

 成長著しいソーシャルメディアであるが、ソーシャルメディア各社の収益状況を見れば、一概に順風満帆というわけではない。次のグラフは、先に取り上げた企業について2012年第3四半期以降の税引き前利益を示したものである。

<FONTBOLD />インターネット広告関連企業4社の四半期別税引き前利益</FONTBOLD> 出所:SPEEDAをもとにGFリサーチ作成

インターネット広告関連企業4社の四半期別税引き前利益 出所:SPEEDAをもとにGFリサーチ作成

 グーグルとフェイスブックはこれまで十分な利益を計上しているといえる。ビジネス利用に特化したリンクトインは、若干の黒字を四半期ごとに計上してきたが、2015年第1四半期の決算では赤字に転換してしまった。ツイッターにおいては、当期間において継続的に赤字である。各社、いまだ成長を続ける企業であるため先行投資が必要となる機会も多いだろうが、収益とのバランスを見ながら投資を実行するという観点から、経営上の選択肢が多いのはグーグルとフェイスブックといえる。

フェイスブックは「動画広告」を積極展開するが・・・

 さて、ここからは個別の企業について見てみよう。盤石なコミュニティー基盤をもつフェイスブックは、次世代の収益源を求めて明確な動きを見せている。これまでの主力だったディスプレイ広告、インフィード広告(※)を発展させる形で、新たに「動画広告」を積極展開している。

(※)タイムライン形式の目次ページなどにおいて、通常のコンテンツの中に混ぜて表示する広告。そのデザインは通常のコンテンツに溶け込むように最適化される。

 フェイスブックは2012年に、画像共有アプリの米インスタグラムを買収した。フェイスブックCEOのマーク・ザッカーバーグ氏は2015年1月の決算説明会のコンファレンスコールで、これまでのフェイスブックとインスタグラムの成果を認める一方、現在フェイスブックでシェアされるコンテンツは、写真が中心でありながらも、動画が増えてきていると指摘している。

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