泉田良輔の「新・産業鳥瞰図」

グーグルの成長力にも陰り? ネット広告市場の潮目を読む GFリサーチ 泉田良輔氏

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 たとえば、リスティング広告はユーザーが能動的に検索した結果(関心事)に連動するため広告効果は高いが、あくまでも検索したユーザー自身にしか表示されない。これに対し、フェイスブックやリンクトインで流れてくる広告は、自分と同じ興味を持つ友人や知り合いのコミュニティーでシェアされると、広告効果がより高くなる。自分がまったく知らなかった面白い内容が含まれていれば、その驚きや意外性から、より拡散されることもある。

 このような広告効果の違いは、株価にも反映されている。下図は、インターネット広告関連企業の株価と米国株式市場を代表するS&P500の推移を、2012年9月末時点を100として指数化したものである(ツイッターは、上場した週の終値の株価を100としている)。結論から言うと、フェイスブックやリンクトインのような「コミュニティーを持つソーシャルメディア」の株価パフォーマンスがS&P500を上回って推移している。

<FONTBOLD />インターネット広告関連企業とS&P500の株価推移(2012年9月末=100)</FONTBOLD> 出所:SPEEDAをもとにGFリサーチ作成</p><p>

インターネット広告関連企業とS&P500の株価推移(2012年9月末=100) 出所:SPEEDAをもとにGFリサーチ作成

 一方、グーグルは利益を順調に伸ばしながらも(詳細は後述)、同社の株価パフォーマンスはS&P500と同水準にとどまっている。グーグルもソーシャルメディアのGoogle+を提供していてユーザーアカウント数は多いのだが、アクティブユーザー率は低いとされる。株式市場では、「活発なコミュニティーを持つソーシャルメディア事業」への期待が大きいといえる。

 ただし、現状のインターネット広告市場は様々な場面で転換点を迎えているのではないだろうか。直近の決算でもツイッターやリンクトインは業績が株式市場の期待に届かなかったことから株価が大きく下落している。そうした背景についても触れていく。

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