BCGが読む経営の論点2018

世界で少子化、米中印どれが成長持続? シニア・パートナー 森健太郎氏

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一握りの企業が生き残り 寡占化で利益

 生き残った(勝ち残った)企業には、残存者利益という名の果実が待っている。BCGが1970年代に提唱したPPM(Product Portfolio Management)マトリクスにおいて「金のなる木(CashCow)」と呼ばれているように、成熟市場で高い市場シェアを実現できている事業群は、寡占化された市場で適正マージンを実現できる一方で、大きな成長投資を必要とせず、高いキャッシュフローが期待できる(図表1)。

 少子高齢化は日本だけの課題ではない。確かに高齢化率(総人口に占める65歳以上人口の割合)を見ると、日本の27%(2016年)に対して、韓国は14%(同)、中国は10%(同)、タイは11%(同)と、日本が突出しているようにも見える。しかし、少子化に目を向けると、日本の合計特殊出生率は1.44人(2016年)だが、韓国は1.24人(2015年)、中国は1.62 人(同)、タイも1.50人(同)と、いずれも人口を維持していくのに必要な水準である2.1人を大きく下回っている。アジアの国々においても、少子高齢化が着実に進行しているのだ。

 もう少し構造的に見てみよう。ご存じの読者も多いかと思うが、どの国も一度だけ、総人口に占める働く世代の割合が上昇して経済成長の追い風となる「人口ボーナス」という時期を経験する。子どもと高齢者(従属人口:0~14歳、65歳以上)1人当たりを、何人の働く世代(生産年齢人口:15~64歳)で支えているかを示す指標である人口配当率が2.0以上の期間を、仮に人口ボーナス期と定義すると、日本は1964年から2004年までのおよそ40年間、その恩恵を享受した。中間点は1984年、ピークは2つめのこぶで1992年。日経平均が史上最高値を付けたのが1989年の年末だから、人口ボーナス期に一気に経済発展を成し遂げた、モデルケースと言えよう(図表4)。

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