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中国人観光客、次に求める3つの「S」 袁静氏が読み解く「中国セレブ消費」(3)

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子供を中心に旅行を考える中国富裕層

 ーーアクセスの問題も重要になってきますね。

 「日本へ到着した後の2次交通がポイントです。東京や大阪から2時間程度でアクセスできる場所に人気が集まりそうです。ただ九州でも上海からの直行便があれば問題ない。鹿児島県島部に1週間滞在し、お父さんはゴルフ三昧、奥さんと子供さんはのんびり海の自然に触れるといった楽しみ方も出てきています」

 「いきなり定期便は難しくともチャーター便の増設は可能ではないでしょうか。日本までは旅客機、日本国内はクルーズで移動する個人旅行客もじわり増えてきています」

 ーー次に来るブームの2番目は「学習」(study)だと指摘されています。

 「私の経営する『行楽』で高野山の修行ツアーや北海道の農業体験ツアーは既に実施しており非常に好評でした。さらに深掘りした旅行プランが求められています」

 「日本の観光情報を中国で発信している情報誌『行楽』では今年日本の匠(たくみ)100人を取り上げる計画です。企業経営者や医師、大学教授、弁護士といった職業の読者が多く、日本で100年前、200年前から同じ技術を伝承していることに関心が高まっているのです」

 「中国の伝統技術は文化大革命で大きく損なわれてしまいました。現在では起業すればIPO(新規株式公開)、店舗を構えればチェーン系列店化を一直線に目指すのが中国人のビジネスです。50年も同じ焼き鳥の味を提供できることに興味を持つのです」

 「ただニーズが集中するのは児童向けでしょう。世帯収入が2000万円を超えるような富裕層も40代以下が多いので子供はまだ小さい。上海の高級ホテルで子供向けにテーブルマナーを学ばせる講習会を開いたことがありました。英国から専門家を招いて英王室と同じマナーを教える内容です。3日間で20万円と高額な授業料でしたが、すぐ予約で埋まりました」

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