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中国人観光客、次に求める3つの「S」 袁静氏が読み解く「中国セレブ消費」(3)

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中国人の共通認識は「日本の旅館は安い」

  「旅館に着くとおかみさんや仲居さんがヒザをついて迎えてくれるのは中国では考えられない光景です。靴を脱ぐルールを忘れてそのまま上がっても、宿の人は文句を言わず気付くまで待ってくれる。客に恥をかかせない接待に感激してネットに書き込むのは珍しくありません」

 ーーしかし和風旅館の宿泊費は一般の日本人にやや高めの印象があります。

 「逆に訪日した中国の個人旅行者は、ほぼ全てが『日本の旅館は安い』と感じています。仮に食事込みで1人1泊2万円だとします。上海・外灘の高級料理店に行けばすぐ消えてしまう金額です。しかもたいていの中国人はルームチャージだけの価格と思って予約するので“本場の懐石料理を食べに来たら部屋がタダでついてきた”という感覚になります」

 ーー「滞在」に関して注意する点はどこでしょうか。

 「何か新しいことを始めるよりも正確に現在の情報を発信すべきですね。インバウンド対策として無料WiFiスポットを増やすべきだとの意見がありますが、航空チケットを買うと日本で使える機器をサービスされるのでありがたみが薄いです」

 「地方での情報がまだまだ少ないという声は強いです。旅館の周辺情報に関する中国語のマップは最も緊急に備えるべきです。滞在型といっても欧米人の楽しみ方と中国人では若干違います。旅館にずっと居続けるより、少しは周辺の観光を楽しみたいのです。本当は中国人スタッフを1、2人常駐させるのが一番の解決策なのですが」

 「旅館のPRでも、中国人は温泉の泉質をあまり気にしません。角部屋も好みません。オーシャンビューの部屋とか、紅葉一面の山が窓から見られるなどインスタ映えする『顔値』の高さを強調すべきです」

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