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中国人観光客、次に求める3つの「S」 袁静氏が読み解く「中国セレブ消費」(3)

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 爆買いからコト体験へ、さらにその先へーー。2018年の春節(旧正月)で、中国人観光客のニーズが多様化していることが明らかになってきた。訪日中国人の主力は過去にも日本へ来た経験を持つリピート客で、旅の内容は爆買いから美食などへの変化がさらに進んだ。観光地も定番のスカイツリーや新宿・歌舞伎町以外に、白川郷、京都の神社仏閣などが人気スポットとなり、地方の特色を楽しむケースも増えている。「日本人は知らない中国セレブ消費」(日本経済新聞出版社)の著者、袁静・行楽ジャパン社長は、中国人観光客が求める次のニーズを「滞在(stay)」「学習(study)」「特別(special)だと指摘する。3つの「S」をどう取り込むかが今後のカギとなりそうだ。

地方の和風旅館で「日本らしさ」を

 ーー2018年の春節は、何度も日本へ来たことのあるリピーターの訪日中国人が多かったようです。平昌冬季五輪の影響もあってかスキーを楽しむなどのケースも増えました。爆買い、コト体験に続くブームとして「滞在」(stay)を挙げていますね。

 「滞日中の限られた時間で、なるべく多くの観光地を忙しく見て回るタイプが以前は多かったのですが、今後は1つの場所で3泊も4泊もする滞在型が主流になっていくと思います。地方の和風旅館でじっくり日本らしさを楽しみ、最後の1日を東京でのショッピングに当てる旅行プランが増えるでしょう」

 「特に春節は家族連れで旅行する大型連休です。子供連れであちこちに移動するのは大変だという声が出ています。中国では過去の“一人っ子政策”のイメージが強いのですが、富裕層、プチ富裕層では2人目、3人目が珍しくありません。共産党幹部や国営企業勤務ならば出世に影響しますが、そうでなければ罰金を払えば済むのですから」

 ーー今後は地方が重要なインバウンド消費の場所となるわけですね。

 「欧米資本の高級ホテルは中国の大都市の方が多いから、富裕層は日本に来てまでホテルに泊まることは考えません。空港からアクセスのよい旅館の露天風呂で日本酒を飲んでみたいのが一般的な理想でしょう」

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