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第13回「夢の『オートパイロットシステム』(自動車の自動運転)実現への道のり(後編) ~運転支援システムの高度化と無線通信の活用で自動運転目指す~」

追随走行や隊列走行で運行事業者に新たなビジネスチャンスを創出

 自動運転の実現は、新たなビジネスを創出する可能性もある。自動運転実現の技術的な視点では、車載器でシステムをまかなう自律型と、V2V通信やV2I通信などのV2X通信による協調型の2つのアプローチ、および相互連携が検討されている。さらに、オートパイロットシステムに関する検討会では、責任の所在から「車両単体の責任」と「第三者の責任分担」の2つのアプローチを明示している。

「オートパイロットシステムに関する検討会」で議論されている自動運転実現への2つのアプローチ

自動運転実現への2つのアプローチ
(資料提供)国土交通省

 「車両単体の責任」では、ドライバーまたは車載システムが責任を負うことを前提とした自動運転の実現を目指す。具体的には、車載の運転支援システムによる走行の範囲内で自動運転の高度化を図る。これが現在の最も現実的なアプローチだ。そして、運転支援システムの運転への関与度が100%に達することで、自動運転システムによる自律走行、すなわち完全自動運転を実現する。

「オートパイロットシステムに関する検討会」による自動運転の定義

自動運転の定義
(資料提供)国土交通省

 一方の「第三者の責任分担」では、車両単体以外の第三者との責任分担を図ることを前提とした自動運転の実現を目指す。高度化された運転支援システムを利用して、先導車両に追随することで目的地へ移動する走行形態だ。このとき、先導車両は運行事業者等がサービス提供する。自動運転によって運転代行するというイメージだ。そのため、サービスを利用するには、予約や料金の支払いが必要となる。

 自動運転で隊列走行すれば、複数台の自動車(利用者)に同時にサービスが提供できるほか、走行中に隊列に合流したり離脱したりすることで、多彩なサービス提供や料金設定が可能となる。

 さらに、V2X通信(この場合は車両と事業者、すなわちV2B:Vehicle-to-Business)を利用して、自動運転車を運行事業者が外部から遠隔管制することで目的地に誘導するサービスも想定されている。追随・隊列走行および管制走行のいずれも、責任分担はサービス利用前の取り決めによって決められることになる。

「オートパイロットシステムに関する検討会」による自動運転実現のイメージ


(資料提供)国土交通省(※クリックすると拡大します)

 このように、自動運転の実現によって、自動運転車を“運ぶ”という新たなビジネスの創出も期待できるのだ。

>> 最大の課題は自動運転車の普及

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