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第13回「夢の『オートパイロットシステム』(自動車の自動運転)実現への道のり(後編) ~運転支援システムの高度化と無線通信の活用で自動運転目指す~」

 自動運転を実現する方法として、「自律型自動運転」と「協調型自動運転」がある。自律型自動運転は、車に搭載したセンサーやカメラなどの機器だけで周囲の状況を判断して走行する。一方、協調型自動運転は、車外から提供される情報を自動運転車が無線通信を通じて取得する、いわゆる「V2X」(Vehicle-to-X)通信を活用して自動運転を高度化する。

高速道路を中心に全国に設置されている路側機
高速道路を中心に全国に設置されている路側機。ITSスポットを利用したV2I通信による自動運転車への情報提供が期待されている。(写真提供:ITS Japan)

 前編の冒頭で紹介したCACC(Cooperative Adaptive Cruise Control)のデモ走行で利用された隊列を組む自動車同士の連携は、「V2V」(Vehicle-to-Vehicle)通信(車車間通信)といわれる協調型自動運転だ。さらに、自動車とインフラとの協調、「V2I」(Vehicle-to-Infrastructure)通信(路車間通信)の利用も必要だ。

 V2I通信では、制限速度、渋滞区間や末尾地点、故障車や落下物、道路工事区間などの自動車の走行に必要なさまざまな交通情報を、高速道路を中心に設置されているITSスポットをはじめとした路側機や信号などから、無線通信を通じて自動車に提供する。

 このほか、車両と歩行者が携帯するスマートフォンや専用端末と情報をやり取りして協調する「V2P」(Vehicle-to-Pedestrian)通信(歩車間通信)もある。

車外の情報を活用し、従来車と自動運転車の混合交通を円滑・安全に実現

 カーブを自動操舵で曲がる際もV2I通信が有効だ。車線維持支援システム(LKA)で白線を識別することでカーブの曲率を判断し、自動操舵でカーブを曲がることは可能だ。しかし、曲率が大きな急カーブでは前方の白線が見えず、認知・判断が遅れて滑らかな操舵ができないばかりか、カーブを曲がりきれない恐れもある。曲率が変化する複合的なカーブ、奥に行くほど急カーブになるようなカーブにおいても同様だ。

 そこで、道路の形状を詳細に記録した「道路構造データ」をV2I通信で提供して、自車走行位置と組み合わせることで、見通しの悪い急カーブでも自動操舵で滑らかかつ安全に走行できるようになると期待されている。

V2I通信による路車協調による自動運転実現例(1)


(資料提供)国土交通省(※クリックすると拡大します)

>> V2I通信でレーンチェンジや合流を円滑に

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