【企業講演】高木 喜久雄 氏 電力自由化からスマート社会へ─ 東芝の取り組み ─

2016年11月15日

東芝 エネルギーシステム
ソリューション社 技師長
高木 喜久雄 氏

 日本の電力安定供給がスマート社会につながっていくと信じ、東芝はエネルギー安定供給、競争力強化、環境の3本柱を念頭に賢いエネルギーシステム構築に力を入れる。これまでも参入の多い新電力がより電力取引をしやすくするための天候予測と連動した電力需給管理システムの提供やスマートメーターの通信接続率向上、太陽光発電をはじめとした各種再生可能エネルギーの導入に注力してきた。

 今後は発送電が分離され、広域系統の運用拡大とエネルギーミックスに向けた再エネ導入も進む。垂直統合型電力会社が一括していた発電・系統・需要を制御する中央給電システムを役割に応じて分離させる必要がある。電力の地域間融通性を高めたり、再エネを長距離送電するための新しい直流送電技術「自励式」などがますます重要になる。これらに応えられる技術開発に力を入れていく。

 エネルギーシステムの分散化・多様化が進む中、安定供給を確保するために、蓄電技術が大きな役割を果たす。超寿命で劣化が少ない大容量蓄電池、SCiBを開発しすでに欧米の地域の電力系統で実証・実運用に入っている。分散した蓄電池を1つの電池に見立てて制御する技術も実証中だ。このほか横浜で仮想発電所、新宿でデマンドレスポンスの実証に参加。

 再生可能エネルギーの管理では、全体のシステムコストを下げていけるよう欧米、日本、台湾といろいろな市場で実証にトライしているところだ。

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