【企業講演】瀬戸口 哲夫 氏 水素社会実現に向けた大阪ガスの取り組み

2016年8月8日

大阪ガス 代表取締役
副社長執行役員
瀬戸口 哲夫 氏

 大阪ガスは水素社会の実現に向け、都市ガスからのオンサイト型水素製造装置と燃料電池コージェネの開発・普及に取り組んでいる。

 当社は都市ガス製造の過程で培ってきた触媒技術をベースに、オンサイトで使えるコンパクト型水素製造装置「HYSERVE」を開発。低コストで効率が高く、高純度の水素を製造できることから、工業用および水素ステーション用に導入されている。

 当社の水素ステーションでは大阪のマザーステーションでつくった水素を車載型の移動式ステーションに充填し、京都のドーターステーションで供給。燃料電池自動車が少ない時期に効率的な運用を可能にするマザー&ドーター方式は、燃料電池自動車の普及促進に寄与できると考える。

 家庭用燃料電池エネファームは、発電時に発生した熱も有効利用できるコージェネレーションシステムである。

 今年4月に発売した新型の固体酸化物型燃料電池は発電効率が52%と高い。電力小売り全面自由化に合わせ、新型エネファームの余剰電力の買い取りを開始した。また、IoT対応による遠隔見守りなど利便性の高い機能も実現した。エネファームの販売台数は全国で累計15万台強。当社は今年5月に5万台を突破した。国が示す2030年に530万台普及という目標に向け、さらなる技術開発と普及促進に努めていく所存だ。

 また、当社は社員が居住する実験集合住宅を使い、集合住宅における燃料電池のポテンシャルを最大限に発揮するシステムのあり方を検証している。

 都市ガスや電力を含めたスマートエネルギーネットワークの拡大発展の中、低炭素な水素社会の実現を目指し、高効率システムや水素関連技術の開発と普及に努めたい。

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