【自治体講演】久元 喜造 氏 自然と太陽のめぐみを未来につなぐまち・神戸~水素スマートシティ神戸構想の推進~

2016年8月8日

神戸市長
久元 喜造 氏

 神戸は港町のイメージが強いが、六甲山の北側には広大な田園地帯が広がる。こうした特性を生かし、多様な分散型エネルギーの利活用に取り組んできた。その柱の1つとなるのが水素エネルギーだ。燃料電池自動車の普及、商用水素ステーションの誘致、エネファームの普及に加え、3つの先駆的な取り組みを進めている。

 1つは民間事業者と連携して取り組んでいる水素サプライチェーン構築実証事業だ。海外の未利用エネルギーを利用して製造した液化水素を海上輸送し、日本で荷揚げ・供給する日本初のプロジェクトである。4年後の実証運転を目指し、事業拠点となる神戸空港北東部の護岸整備や道路整備を行う。

 次に、水素エネルギー利用システム開発実証事業を実施している。産官学連携で水素と天然ガスをエネルギーとするコージェネ設備を作り、公共施設に電気と熱を供給する。また西区では7月から太陽光発電と風力発電の電気で水を電気分解して水素を作る「こうべ再エネ水素ステーション」を開設している。

 神戸市は水素関連産業を含む環境エネルギー分野を成長が見込まれる戦略産業と位置づけ、水素クラスター勉強会などを実施してきた。今後も市民の皆さんの理解を得ながら、環境負荷の低減とエネルギーセキュリティーの向上、産業の振興と地域活性化に取り組んでいく所存である。

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