【基調講演】伊藤 元重 氏 社会的イノベーションで成長実現

2016年3月31日

東京大学大学院
経済学研究科・経済学部教授
伊藤 元重 氏

 社会システムのイノベーションには2つの原動力がある。1つはIoTやAI、ビッグデータ、再生可能エネルギーといった新しい技術の活用。もう1つは需要サイドの課題への対応である。なかでも重要な社会的課題は、少子高齢化に伴う人材不足と地球環境問題だ。

 日本の労働力は2020年までに5%以上縮小する。企業は労働生産性の付加価値を現在よりも3%程度上げないと生き残ることができない。日本にとって好ましい状況は、労働力は毎年1%ずつ減っても生産性は3%ずつ増え、経済全体では2%の成長が実現できる社会だ。そこをめざした人材の新しい活用や、AIなどの革新的な技術を生かした新しい働き方を確立していくことが重要になる。

 また、日本は50年までに温暖化ガスの排出量を80%減らさなければならない。そのためには電気自動車の普及や電力システムの自由化などに取り組むことが不可欠だ。こうした直面する 課題に社会的イノベーションの重要なチャンスがある。

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