【基調講演】塩 将一 氏 スマートハウスの取り組み

2015年12月18日

積水化学工業 住宅カンパニー
商品企画部 技術渉外グループ長
塩 将一 氏

 積水化学工業の住宅事業は「セキスイハイムブランド」で事業展開をしている。

 2003年から取り組んでいる「光熱費ゼロ住宅」は高気密・高断熱の省エネ住宅に高効率設備機器、太陽光発電を組み合わせ、今や年間の戸建て住宅の8割以上がこの仕様だ。「光熱費ゼロ住宅」の効果を調査すると、ゼロ・エネルギー・ハウスは3分の2を占めている。光熱費収支でみると年間1.7万円のプラスになっている。13年に発売した10㌔㍗の大容量太陽光パネルを屋根に敷き詰めたモデルでは、光熱費収支は月2万円のプラスとなっている。

 近年、非住宅用太陽光発電の普及が顕著で、条件の良い日には発電過多となり発電を抑制しようとする動きがある。また固定価格買い取り制度の10年の買い取り期間終了後は自家消費型モデルへの転換が顧客には有利と想定する。

 そこでクラウドを利用してどこにどれだけの電力が使われているか把握し、無駄の削減に役立てる方策も提案している。住宅用の蓄電池の販売も始めている。太陽光発電の電気を昼間に蓄電池に充電して夜間に自家消費したり、比較的安い深夜電力を蓄電池にためて電力代の高いときに活用したりできる。当社モデルでは発電量の75%程度を自家消費できると試算している。

 ゼロ・エネルギー・ハウスが標準化すると、余剰電力をうまく活用するために電気自動車と住宅の電力をやり取りするV2Hという発想につながり、1年ほど前から販売を始めている。そうした発電と消費の上手なコントロールが進み、エネルギーの完全自給自足に至るスマートハウスが加速度的に発展していくのではないか。

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