【基調講演】小野島 一 氏 大林組技術研究所におけるZEBとエネルギースマート化への取り組み

2015年12月18日

大林組
本社技術本部 統括部長
小野島 一 氏

 当社の技術研究所で取り組んできたZEBとエネルギースマート化について説明する。

 技術研究所の建設に当たり、「プロダクティビティ向上と省CO2を両立する知的創造拠点」をコンセプトとした。核となるセンターオフィスは延べ床5500平方㍍、地上3階建て。2階から3階を吹き抜け、周囲をガラス張りとし、スタッフ200人が大空間の中で気持ち良く働けるよう設計した。

 省エネ設備としてエコロジカルルーフ構造により外光を採り入れ、置換型自然換気で快適な環境を実現した。6度と15度という冷水を2系統持ち、空調を効率運転すると同時に、机に設けたタスクパネルを使い、座っている社員が周りのみ温度を調節できるパーソナル化も図った。

 当初は二酸化炭素を55%削減し、残りは排出権を購入してカーボンオフセットする計画だった。実績を示すと1年目は57.4%、2年目は64.7%、3年目は64.3%の削減を達成、残りはオフセットし、3年間のZEBを実現した。太陽光パネルを増強して、昨年度からはエネルギー収支ゼロのソースZEBにも取り組み、これも達成した。

 10棟ある研究所全体のスマート化も進めている。太陽光発電と大型蓄電池、常用発電機を装備し、EMSによりコントロールする。全体をうまく動かすためには、需要全体の計画が必要になるが、ビッグデータ解析などで予測能力を高めており、さらにデマンドレスポンスによって需給調整をしている。

 技術研究所で蓄積してきたノウハウは、展示会場「インテックス大阪」など、社外の建物の省エネにも生かしている。今後もエネルギーのスマート化に取り組む考えだ。

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