【基調講演】笹山 晋一 氏 電力自由化を踏まえた総合エネルギー事業の進化への取り組み

2015年11月30日

東京ガス
事業革新プロジェクト 部長
笹山 晋一 氏

 東京ガスはエネットを通じ大口の電力販売を手がけており、今後は自ら小口の電力小売り事業に参入する。ガス、電気、付加価値があるサービスをワンストップで提供していく。ただ、電力自由化の内容まで含めた認知度はまだ低く、適切な情報提供が重要だろう。

 当社の電力小売り事業は3つの強みがある。まずは電源の確保で、現在約130万㌔㍗のものを2020年に約300万㌔㍗まで拡充する。2点目が販売体制で、ガス事業で培った1100万件超の顧客がおり、地域に根ざした200以上の店舗を持つ。3つ目が運用ノウハウで原料調達から小売りまで一貫した体制やシステムを整備できる。

 具体的なサービス展開は来年1月から受け付けを始め、関東圏で販売する。東京ガスライフバル等、グループ会社に加えて様々な事業者と連携を取りたい。顧客は料金の安さやわかりやすさ、安心・安全などを求めており、当社は次の3つの価値を提案する。「お得」では、電気とガスや通信等のセットメニューやポイントサービスなど。「安心」では、水まわりなどの生活関連のトラブル対応サービスを検討する。「簡単・便利」では、地域密着の店舗網や電話・インターネット等を使った申し込み窓口体制の強化だ。

 また、HEMS(家庭用エネルギー管理システム)の実証実験のほか、東京・田町駅東口北地区でのプロジェクトなど、家庭や地域のスマート化を進めている。経済性と環境性、セキュリティー、安全性の4つを最適化しつつ、電力自由化とスマート化を融合したい。

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