【特別講演】中村 和人 氏 ZEB社会実現に向けた建設アプローチ

2018年2月16日

清水建設 執行役員
設計本部 副本部長
中村 和人 氏

 省エネ・創エネ、エネルギー管理、室内環境の質に優れた3事例を紹介する。

 「生長の家"森の中のオフィス"」は同教団のメインオフィスとして八ケ岳山麓に建設した、約150人が働く木造2階建て、床面積8000平方㍍程度の建物だ。自然の光と風を取り入れ照明や空調の省エネを実現。屋根全面の太陽光発電とリチウムイオン蓄電池を組み合わせたマイクログリッドを構築している。地元産木質チップを使いガスエンジンで熱電併給(コージェネ)し、熱は暖房や給湯に生かす。エネルギー使用量を創エネ分が上回る。

 東京・京橋の当社本社は建築環境総合性能評価システム(CASBEE)のSランクを獲得した都市型超環境オフィス。22階建てで2000人強が働く。平常時は健康・快適で省エネ、災害時はエネルギー自立を目指し、負荷軽減、高効率システム、働きやすさを満足させるコンセプトを追求した。照度を低くしても自然光で暗く感じさせない照明、個々の好みに合わせられる空調など快適なオフィス空間創造に注力した。外壁の太陽光パネルで昼間照明の電力使用量を十分賄う。地域冷暖房で他の需要家が使用後の比較的温度の高い冷水でも十分冷房できる効率の高い仕組みも構築。通常ビル比6割以上の省エネを実現している。

 オフィスビル2棟と集合住宅を組み合わせた事例が「オアーゼ芝浦」。電力一括受電とコージェネでピーク電力を15%削減し、廃熱利用で30%の低炭素化を実現した。

 今後は最新の情報系ツールをもっと活用し、健康の観点でも質が高まるZEBを目指していきたい。

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