【基調講演】菅家 洋一 氏 地域循環経済の基礎となる森林資源フル活用プロジェクトの意義

2017年10月30日

内閣府地域活性化伝道師
会津「The13」事業協議会副理事長/会津土建 取締役社長
菅家 洋一 氏

 13自治体と民間企業、商工会・商工会議所の集合体である会津「The13」事業協議会は、日本の森林資源のフル活用を提案している。国内の雑木林の80%以上は50~60年放置され続けて伐採時期を迎えており、このまま放置すると山が荒廃する。50年超の樹木は二酸化炭素(CO2)の吸収力が弱まるので、人工林を伐採して新しい苗木を植えたほうが地球温暖化防止にもなる。今こそ新たに植林し、資源として木材を活用すべきだ。

 可能性の1つが、国内外の様々な建築物に重宝されている直交修正板(CLT)だ。今年わが社のグループでは復興公営住宅整備事業として、復興住宅の建設に1万2000本分のスギを使用予定だ。ただしCLTとして使う部分は約35%なので、残りの65%は木質バイオマス等に活用すれば、会津の森林資源をフル活用した地方創生が実現する。

 今後は13市町村内の運送を徹底的に合理化して木材コンビナートを中心とする半径30㌔㍍の円を作り、木質バイオマスの熱供給事業を実施する。会津の13市町村が広域連携して林業から製材、木質ボイラー導入、稼働メンテナンスまで通貫して計画・実行すれば雇用が創出できる。これにより会津地域にもたらす経済効果は年間62億円と試算され、全国40地域への展開を想定すると日本経済への貢献は年間2500億円に達する。会津から日本を変え、林業革命を起こしたい。

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