【企業講演】田辺 博 氏 NTTグループにおける無電柱化の取り組みについて

2017年9月28日

東日本電信電話 取締役 ネットワーク事業推進本部
サービス運営部長、エンジニアリング部長兼務
田辺 博 氏

 NTTグループでは1986年から現在までの間に、7000㌔㍍を超える電線を地下に埋設してきた。約30年の間に様々な試行錯誤を重ね、導入したものについて説明したい。

 1つ目は、「電線共同溝(管路部)のコンパクト化」。国土交通省主導の電線共同溝のコンパクト化にかかる技術開発、現場施工性検証委員会に技術的側面から協力し、工事費を50%削減した。

 2つ目が、「電線共同溝(特殊部)のコンパクト化」。特殊部の中へ人が立ち入らずに地上で接続作業を可能としたことで、同部の寸法を大幅に縮小し、工事費の40%削減を実現した。

 3つ目が、「特殊部間隔の延長化と共用FA管の小径化」である。これは、東京都と共同で特殊部の効率化について検証を進めてきた。検証の結果、従来70㍍だったものを、130㍍まで延長することができ、工費の削減につながった。

 4つ目が、「引き込み管路の共用化」である。例えば、ケーブルテレビとNTTを共通の管路で引き込むことにより、工期の短縮を図っている。

 5つ目が「直接埋設可能なケーブル開発」。ケーブルを直接地中へ埋設する場合や小型ボックス等で電力線と離隔が取れない場合に適用できる。しかし、需要変動がある場合は対応が難しいため、地域特性を踏まえて導入していきたい。

 6つ目は、「既存ストック(NTTマンホール・管路)の活用によるコスト削減」である。当社が持つ既存のマンホールの中の空いているスペースに電線共同溝用の管路を入れることで、コスト削減が可能となった。

 電柱のない街づくりにも積極的に取り組んでおり、宅地開発を手掛けるデベロッパーからも、非常に美観のよい街づくりができると好評だ。現在は、先斗町(京都市)の狭あい路で無電柱化を進めているところである。

 さらに無電柱化を推進していくには、技術開発に加え、工事への地域住民の方のご理解が重要である。引き続き、関係者と協力し、無電柱化に取り組んでいく。

このサイトについて

日本経済新聞社について