【企業講演】山崎 明良 氏 水素ステーション普及への課題とその取り組み

2017年8月29日

三菱化工機 プラント事業本部
水素・エネルギープロジェクト部長
山崎 明良 氏

 当社は水素製造装置のメーカーであり、2001年から水素ステーションへの取り組みを進めてきた。現在は主力商品として水素ステーション用に特化して開発した小型水素製造装置「HyGeia-A」を販売しており、装置のコンパクト化、高効率化、容易な操作性を実現している。13年からは商用水素ステーションの建設工事の受注を開始し、オンサイト型、オフサイト型を含め計16カ所の建設実績があ る。

 水素ステーション普及には、第1に建設費やメンテナンス費などの運営費の課題がある。その解決策としては①規制緩和②技術開発と建設工事の合理化③量産化・標準化・納期の平準化によるコストダウンの3つが挙げられる。工期短縮、現地工事削減などによるコストダウンを図るため、デンマークの企業と提携し、充填パッケージ技術を日本仕様にして自社製品化した。これにより設置面積に約2割の削減効果があり、工期も1カ月以上の短縮が可能になった。

 第2の課題が供給する水素の低CO2化だ。解決策として再生可能エネルギーである下水バイオガスを利用する方法がある。同ガスと都市ガスからの改質でFCV向け水素製造時のCO2排出量を比較したところ、下水バイオガス由来のほうが約6割ものCO2排出量削減となった。

 さらに下水バイオガスはFCV普及初期の需要地である都市部で発生する再生可能エネルギーであり、利用しやすいという利点がある。14年から開始した実証研究でも下水バイオガス活用の効果が確認されたため、昨年、各都市への展開に向けてガイドラインを作成した。

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