【自治体講演】鳥居 聡 氏 水素スマートシティ神戸構想の推進

2017年8月29日

神戸市 副市長
鳥居 聡 氏

 神戸市の街づくりの原点は阪神淡路大震災にある。震災をきっかけにエネルギーの大切さを痛感し災害を想定した施策をスタートした。現在はポートアイランドを中心に医療、新エネルギー関連産業等が集積している。

 災害に強い街には太陽光・風力発電等の自立分散型エネルギーは不可欠だ。下水処理過程で発生するガスを使った「こうべバイオガス」、本年4月稼働の最新型クリーンセンターでのごみ発電、超小型マイクロ水力発電の研究など多岐にわたって取り組んでおり、その1つが水素になる。地球温暖化対策における取り組みの目標達成に向け、省エネ推進・再エネ普及・革新的技術開発推進の3本柱で進めている。

 「水素スマートシティ神戸構想」の特徴の1つとして、先駆的な水素エネルギー利用技術開発事業に官民連携して取り組む。1つ目が水素サプライチェーン構築実証事業で、海外から海上輸送した液化水素の荷役技術開発を、神戸空港島北東部を拠点に行う。また水素と天然ガスを燃料とする発電所を整備し、公共施設に電気・熱を供給する事業を行う。いずれも安倍総理の施政方針演説の中で取り上げられた。

 ハード面での取り組みに加え、水素の利活用拡大を支える仕組みづくりとして水素の持つ環境価値が取引可能な仕組みの検討に取り組む。ほかに水素の知識向上のための勉強会や講演会などで水素の社会受容性の向上に努めている。将来的にはCO2フリーの水素供給システムの構築を目指す。水素エネルギーの利用拡大を図ることで、産業振興と地域活性化につなげ、世界に誇れる夢のある街を目指したい。

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