【自治体講演】福田 紀彦 氏 水素社会の実現に向けた川崎水素戦略

2017年8月29日

川崎市長
福田 紀彦 氏

 川崎市は人口150万人を突破した。今後も人口増が続く中、臨海部では約6万人が働いている。より力強い産業都市づくりのため3つのイノベーションを推進しており、水素はグリーンイノベーションにおける重要な取り組みとなっている。

 臨海部には公害等の環境問題に取り組む過程で環境技術が集積。バイオマスや太陽光など多様な発電施設が立地し、水素・燃料電池関連企業も集まっている。すでに石油精製や化学分野などで水素を利活用しているが、さらなる水素社会実現に向け、水素供給システムの構築、多分野にわたる水素利用の拡大、社会認知度向上の3つの戦略で取り組んでいる。

 具体的には、水素の製造・貯蔵・輸送・利用を一気通貫する水素サプライチェーン構築モデルや、駅のホームに水素エネルギー供給システムを設置したCO2フリー水素活用モデル、使用済みプラスチック由来の低炭素水素を活用した地域循環型水素地産地消モデル等がある。地産地消モデルは、水素をパイプラインでホテルに送給し、使用エネルギーの約3割を水素で賄う世界初の取り組みだ。低炭素水素を利活用した燃料電池フォークリフトの普及拡大、パッケージ型水素ステーションモデル等のプロジェクトも展開している。

 水素ステーションは移動式が川崎マリエンで稼働中。定置式も来年完成予定だ。さらに川崎水素ネットワーク協議会を設置し産学官が連携して取り組みを進めている。多様性の元祖といえる川崎の地で様々な主体が持つ知恵や技術を連携させ、今後も川崎が水素の発信地となるよう、積極的に取り組みを進めていく。

このサイトについて

日本経済新聞社について