「ローカルクールジャパンで地域の魅力を発信」

2017年6月22日

成功事例のデータベースを構築

――支援事業には人や予算の制約がありますが、こうした施策を広めていくためにどんな施策を進めていますか。

 先ほどの「Travel Mine Japan」については今年2月に東京・六本木で「地方インバウンドサミット」というイベントを開き、プロジェクトの内容を詳しく紹介しました。また、食材や製品、サービスなどを売り込みたい事業者や自治体と、海外事情に詳しい専門家とをマッチングさせるためのデータベースも整備しています。

――最後に今後の取り組みについて教えてください。

 地域の中小企業などがプロデューサーなどの外部人材を活用し、商材の改良、PR、販路開拓などを行う場合、その外部人材にかかる経費の3分の2を補助する事業は2017年度も実施します。また、海外メディアなどで影響力のある「インフルエンサー」を日本に招き、その人がクールだと思う観光地や商品、サービスなどを発信してもらう取り組みも行っています。

 せっかく海外に売り込んでも一時的なブームで終わってはもったいないので、継続的に販売していく仕組みづくりも進めています。これは日本のコンテンツや食などを海外に広める事業に投資する官民ファンドの「海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)」を活用します。例えば、パリで日本各地の産品をプロモーションし、販売促進につなげている「SAS ENIS(サスエニス)」という事業者があります。クールジャパン機構はここに1億円を出資し、店舗を拡大して日本の産品のプロモーションを拡充するとともに、現地の小売業者との交渉や通関、物流の対応なども支援していきます。また、同機構が出資し、アジアなどで日本語番組を24時間放送する衛星放送チャンネル「WAKUWAKU JAPAN」でも地域の観光情報などを紹介していきます。
 


西垣 淳子(にしがき あつこ)氏

東京大学法学部卒業、デューク大学法学修士、シカゴ大学法学修士。1991年通商産業省(現経済産業省)入省、2008年経済産業研究所上席研究員、2014年製造産業局ものづくり政策審議室長、2015年より現職。

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