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「攻めのガバナンス」実現への道

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社長後継計画こそ企業統治の一丁目一番地

改革2年目は形式から実質の充実へ

エゴンゼンダー代表取締役社長 佃 秀昭氏

 2015年6月1日に導入された「コーポレートガバナンス・コード」は、上場企業に社外取締役を最低2人以上確保することを要請するなど、日本企業に「攻めのガバナンス」を促す内容だ。本連載では、ガバナンス・コード導入を契機に、日本企業が「攻めのガバナンス」を如何に実現できるのかを論じる。今回は「企業統治元年」から年が明けた2016年における日本企業の企業統治上の課題を展望する。

形式から実質の充実へ

 「企業統治元年」と言われた2015年はコーポレートガバナンス・コードが導入され、多くの上場日本企業が対応を迫られた。同年9月に出された金融庁の「金融行政方針」はコーポレートガバナンスが「形式から実質の充実へ」とシフトする必要性を説いた。

 そして9月から「スチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」がスタートした。毎月開催されている同会議では、両コードに関するさまざまな論点が議論されている。

 2年目となる2016年、日本企業にとっての課題は何か。日本企業が「形式から実質の充実へ」を確かなものとする上で3つの注目点があると考える。第1は社長後継計画の始動。第2は取締役会評価の普及。そして第3が独立社外取締役の増加だ。

 まず第1の社長後継計画(サクセッションプランニング)は、企業統治改革における一丁目一番地だ。「最高経営責任者の選解任」は企業統治上の最重要課題のひとつであり、社長後継計画は極めて重要である。

 前回の連載(日本の企業統治に求められる「しつこさ」)で紹介した企業統治実態調査の結果でも、指名委員会等を活用し、「後継者計画」を監督している企業は回答企業の15.6%にとどまっていた。

 現時点では社長後継者計画を具体的にどうしたらよいかよくわからない企業も多いようだ。しかしコーポレートガバナンス・コードに明記された以上、2016年は多くの日本企業で社長後継計画が「始動」する年となろう。

 最高経営責任者の選解任を正しく行う上でのポイントはいくつかある。まず第1に「社長後継計画」を議論し実践することが「取締役の責務」であることを取締役全員が認識することだ。

 次に、取締役が「次期社長に求められる価値観・人柄・能力・資質・経験・スキル」を徹底して議論することだ。あるべき姿を外部の目線も取り入れつつ議論をすることが重要である。

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