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経営トップのための"法律オンチ"脱却講座

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ケース15:自由競争!弱肉強食!弱い者いじめして何が悪い!?

弁護士・ニューヨーク州弁護士 畑中 鉄丸(はたなか てつまる) 氏

今回の悩める経営者:株式会社ダンジリ電機 代表取締役 恐原きょうはら 一博かずひろ(48歳)
相談内容

 先生、まあ、ちょっと聞いてくれや。実はな、この前な、なんや、コートリ?ほら、あれや、あれ。そうそう、それ、公正取引委員会とかいう、えっらそうなとこから、「お尋ね」とかなんとかいう、なんや、不幸の手紙?みたいなおどろおどろしい文書が来てな、まもなくして、幽霊みたいなしみったれた声の小役人から連絡があってな。

 「独禁法に違反する疑いがあるから調査してる。調査票に回答して、あらいざらい、正直に報告せえ」とかいっとるんじゃ。

 ワイの会社は、まあ、ゆうたら、ちょっと前まで有限会社やった、資本金300万円の、中小も中小のド中小企業やけど、地元、岸和田では、わりと名が通っとる電器屋じゃ。

 そやけど、昨今の不景気もあるし、最近では、なんや、そこらのオバハンらは、「家電なんか、中古でかまへん」ゆうて、リサイクルショップ行って、中古買っとるようや。

 まあ、そんなんで、客足も減り、在庫が増えるばかりでどうにも売り上げが伸びひん。バブルも乗り越え、今の今まで、毎期、どんなに不景気でも増額を貫いてきたワイの役員報酬、ヨコバイ、いや、あかん、場合によっては、減額や。

 こんな話あるかいな、ったく。ほんま、いてもうたろか、ゆう感じや。

 ほんでな、ええこと考えてん。まあ、金本やら、井川やら、藤川やら、掛布やら、ゆうたら、家電やら雑貨やら商品納入してる奴は、わしの高校時代からの後輩で、一喝したらなんぼでもいうこと聞きよる。

 ほんでやな、こいつら後輩ばっかりの納入業者の連中から仕入れた商品のうち、売れ残った商品を大量返品して在庫減らしてな、それからな、あと、「お前ら、どうせ、納入しとる商品なんか、中国とかベトナムとかで作っとる安物で、原価なんか、しびれるくらい安いもんやろ。適当に利益のっけて、ワシから儲けたろ、とか思てんちゃうぞ」ゆうて、仕入れの代金を大幅にカット、もとい、適正水準にしたったんや。

 叙々苑ランチ、ちゃう、焼肉定食、いやこれもちゃう。そうそう、それそれ、今は、弱肉強食の時代や。

 苦しいときには徹底的に弱い者をたたく、いや、ちゃうな、協力してもらって共存共栄するのが、商売の世界っちゅうもんやろ?

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