日本経済新聞 関連サイト

飛躍する中小企業、グレートカンパニーへの軌道

記事一覧

中小企業で「人が採れない」なんて真っ赤なウソ!?

船井総合研究所 小池彰誉 氏

求人広告を出しても、まったく人が採れない!
せっかく採用できたのに、すぐに辞めてしまう...
うちの社員はなかなか育たない!

 これらは中小企業の経営者・経営幹部の方々から相談される組織課題のまさにベスト3と言っても過言ではありません。そして、この「人の課題」こそ、労働人口が減少する中で会社の存続にも関わるほど重要な命題となっています。特に、オリンピック景気に向けた人材獲得合戦が続く今後数年間は大きな山場となるでしょう。

人の「安定確保」を仕組み化できない会社に未来はない

 商品はあるけど、それを売る人がいない。受注はあるけど、それを作る人がないない。企画はあるけど、それを具体化する人がいない――。皆さんの会社でも大なり小なり、思い当たるところがあるはずです。

 こうした現実は、経営課題の優先順位が変わり始めた兆候なのかもしれません。中小企業にとって今は「事業戦略の中に採用戦略がある」時代ではなくなり、「採用戦略そのものが事業戦略」となる時代になりつつあるのでしょう。つまり、事業戦略を実行するための人材を採用・確保できなければ、じり貧になってしまうかもしれない、ということです。

 今回は、そんな中小企業が「採用」で他社に先行し、自社の人材力を上げる方法について、すぐ始められて即効性のあるものを中心にお話します。実践事例の成果を見れば、「まったく人が採れない!」という悩みが嘘のように感じられるのではないでしょうか。

知らぬは損、安定採用を実現する基本のワザ

 マーケティング的な経営課題に適切な対処法があるように、採用のマネジメント課題にもそれを解決する適切な打ち手があります。しかも、ほとんどが「知っているだけで勝負がつく」「知らなかったからうまくいかなかった」というものばかりです。実際にあった例からその基本ノウハウのいくつかを見ていきます。

 「ハローワークを使った正社員とパート社員の採用がうまくいかないからサポートしてほしい」と九州にある老舗の住関連企業H社の経営者から相談をいただきました。ハローワークを活用している会社も多いでしょうから、皆さんも自社の採用施策と比べながら一緒に考えてみてください。私が具体的に提案した施策は以下の3点です。きっと「えっ、こんな簡単なこと?」と思われるでしょうが、H社は抜群の成果を上げました。

①求人出稿は必ず「月初」に
 まず大事なことは、ハローワークで求職者に最もアピールできる時期を間違えないこと。ハローワークの求人システムは、月初にデータスクリーニング(前月繰越分の更新)され、その上に新規求人分が付加される仕組みになっています。これを知っていれば、すぐに埋もれてしまう月末に求人登録するのは不利だと気づきます。人の目に触れやすい月初のタイミングを狙うのがベストです。

②応募者目線のPR文に書き換える!
 仮に皆さんが主婦だとして、空いた時間にできるパートタイムの仕事を探していたとします。さて、以下のどちらの求人広告に共感するでしょうか。

(a)パートタイム募集! 時間・勤務日応相談!

(b)お子様の急な病気や学校行事などを優先していただいて構いません!
  先輩主婦スタッフと協力して自分に合った働き方を目指しませんか?

 (a)は会社側が必要とする求人に関する一方的な情報提示になっています。それに対し、(b)は応募者側の視点・目線に立った求人広告となっていることが一目で理解できるのではないでしょうか。「応募者目線」に立ったキャッチコピーに変えるだけで応募数がぐっと増えますから、ぜひ真剣に考えてください。

PICKUP[PR]