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2020年の「勝ち組」自動車メーカー

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日本の自動車産業の復活は本物か

ナカニシ自動車産業リサーチ 中西孝樹 氏

影を潜めた「六重苦」

 国内自動車産業の復活が続いている。トヨタ自動車は3年連続で自動車販売台数の世界ナンバー1を確保した。大手の量販ブランドとしてはダントツの収益性を誇りながら、2年連続で過去最高益も更新した。2014年に減益基調に落ち込んだ米国や韓国の自動車メーカーとは対照的な好調さを示している。

 国内8大自動車メーカー(以降、主要8社)全体で見ても、すこぶる好調である。主要8社合計の2014年度の営業利益は8兆227億円で、営業利益率は7.9%にも達する。国際比較でもこの水準は世界トップだ。同年度の欧州車メーカー6社合計の営業利益率は6.1%、韓国車メーカー2社合計は7.4%と突き放す。

<b>長期的な日本の自動車産業の営業利益率の推移</b> 出所:各社資料、ナカニシ自動車産業リサーチ予想 長期的な日本の自動車産業の営業利益率の推移 出所:各社資料、ナカニシ自動車産業リサーチ予想

 絶好調ともいえる国内自動車産業の好業績を目の当りにし、2012年ごろに国内産業の苦境を表現し流行語でもあった「六重苦」という言葉はもはや完全に影を潜めた。いったい、何が苦しみの原因であったか思い出すことが難しい。

 当時の六重苦には、①超円高、②法人税率の高さ、③自由貿易協定の遅れ、④電力コスト、⑤労働規制、⑥環境規制の6つの要素があった。この苦難を前にして、国際競争力を後退させた電機産業と同様に、国内自動車産業が大きく凋落するのではないかという極端な悲観論に陥っていた。そのようなことを懸念していた2012年ごろが嘘のようだ。

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