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「爆買い」中国人に売る方法

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温水洗浄便座はなぜ爆発的に売れたか

CM-RC.com 中国市場戦略研究所代表、多摩大学大学院客員教授 徐 向東氏

 日本ではいま、中国人観光客による「爆買い」が大きな話題となっています。ただ、中国人から見ると、日本企業の中国人対応は「間違いだらけ」です。中国人の消費性向や心理、行動を知れば、日本製品はもっともっと売れるでしょう。最新の事例を紹介しながら、中国人に売る方法をお伝えしていきます。

全人代で首相が取り上げる

 今年(2015年)のはじめから、日本の温水洗浄便座が中国人に爆買いされていることが話題になりました。私は日中間を頻繁に行き来していますが、2014年10には日本の空港の免税店では、まだ温水洗浄便座がそんなに目立った場所に置いてあるのは見かけませんでした。

 年末には中国のネットやSNS(交流サイト)の中で、日本製温水洗浄便座の話が急増しているので、羽田空港を利用するとき、気になって免税店で見ていましたが、パナソニックの温水洗浄便座は置いてありました。一番目立つ場所ではないのですが、十分に見かけやすい場所を陣取っていました。

 そして2月の春節(旧正月)の直前、成田空港の免税店に立ち寄った際に見ると、パナソニックとINAXの温水洗浄便座が非常に目立つ場所に並べてありました。しかも中国語のポスターが付いていて、それぞれ5万円台と7万円台の値札が貼られていました。値段は決して安くはないですが、実は全部売り切れになっています。

 しばらくすると、日中両方のメディアでは、日本の温水洗浄便座が中国人に爆買いされているということが大きな話題としてにぎわっていました。

 中国のネット上では、日本の空港で温水洗浄便座を何台も買ってスーツケースの上に載せて運ぶ中国人旅行客の写真まで載せられていました。

 そしてついに3月に開かれる年に1度の中国の全人代(国会)の場において、李克強首相までがこの話題に触れざるを得ないという状況に発展しました。

 ここまで熱い話題になると、中国メディアも記者を動員してあれこれと調べました。そうすると、実はこの温水洗浄便座は中国国内の日系企業の工場で作られており、しかも中国では決して温水洗浄便座が買えなくもないことも次第に分かるようになったわけです。

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