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ドイツがめざす「工場アプリ」の標準化~インダストリー4.0が描く未来

エヌ・アール・ダブリュージャパン 代表取締役社長 ゲオルグ・K・ロエル氏

 ドイツで「新・産業革命」とも呼ぶべき、製造業の競争力強化への取り組みが進んでいる。その名も「インダストリー4.0」。18世紀の蒸気機関、19世紀の大量生産、20世紀のコンピューターに続く、4番目の産業革命との位置付けだ。工場の設備や部品などをインターネットでつなぎ、最適に制御して生産効率を飛躍的に高める。

 ドイツ国内でも製造業が盛んなのが、ノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)州だ。インダストリー4.0に関しても先端的な取り組みを進める。同州経済振興公社の日本法人であるエヌ・アール・ダブリュージャパンのゲオルグ・K・ロエル社長は「4.0はたとえて言えば、工場を便利にするアプリを開発するプラットフォームを整備すること」と解説する。そして、それを実現する技術の標準化が「4.0」成功のカギを握ると説く。(日経BizGate)

「4.0」はドイツ国内でも認識に差

――ドイツが国を挙げて取り組む「インダストリー4.0」に対し、同じく「ものづくり」に強みを持つ日本でも関心が高まっています。そもそも、どういう構想でしょうか。

<b>エヌ・アール・ダブリュージャパン<br>代表取締役社長 ゲオルグ・K・ロエル氏</b><br> 日本生まれで、日本での滞在歴が長い。ドイツのチュービンゲン大学で経済学と社会史学を修めたほか、国際基督教大学および東京大学、またベルリン自由大学で歴史学と日本学の学士修了。卒業後はコーポレート・バンカーとして、2006年までドイツ、日本、インドネシア、および中国(香港、上海)で重要な役職を歴任。その後、日独間プロジェクトのコンサルタントを経て、2007年にエヌ・アール・ダブリュージャパン社長就任。ドイツ語、日本語、英語に堪能。60歳。

エヌ・アール・ダブリュージャパン
代表取締役社長 ゲオルグ・K・ロエル氏

 日本生まれで、日本での滞在歴が長い。ドイツのチュービンゲン大学で経済学と社会史学を修めたほか、国際基督教大学および東京大学、またベルリン自由大学で歴史学と日本学の学士修了。卒業後はコーポレート・バンカーとして、2006年までドイツ、日本、インドネシア、および中国(香港、上海)で重要な役職を歴任。その後、日独間プロジェクトのコンサルタントを経て、2007年にエヌ・アール・ダブリュージャパン社長就任。ドイツ語、日本語、英語に堪能。60歳。

 ドイツ政府は2011年に初めて「インダストリー4.0」という概念を打ち出した。その背景には、強みである製造業の優位性を将来も維持できるのか、という危機感がある。ドイツは国内総生産(GDP)の25%、輸出額の60%を製造業が占める。ここへきて、アジアや中南米といった新興国が、ものづくりの分野で急速に実力を付けている。

 一方、国内では少子高齢化が進み、働き手が減っていく。ところが、消費者は豊かになり、好みが多様化しており、従来の大量生産ではなく、一人ひとりに合わせた多品種少量生産をどう進めていくか、という課題が浮上している。

 もう一つの背景は世界的なICT(情報通信技術)進化の波だ。特に米国が先行しており、ドイツは正直言って後れをとっている。米国はインダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)を立ち上げた。強みを持つデジタル技術のイノベーションを、ものづくり産業にも活用するアプローチと言える。ドイツと日本はエンジニアリングでの優位性を生かす。中国は後発なので、プラグマティックに各国のよいところを取ろうとしているようにみえる。

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