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「知る、買う、また買う」の好循環サイクルをつくる

理央 周氏

 いい商品も考えられた。ターゲットとなる顧客も設定できた。あとは、商品のユニークな価値を顧客にメッセージとして届けるだけだ。では、その戦略はどうしよう。やっとのことで、私たちはこのステップまで到達しました。つまり、「(3)どうやって」を考えるのです。ただし、その「どうやって戦略」を考えるときに、頭の片隅に入れておいてもらいたいことがあります。それは......、

顧客は私たちが思っているほど、私たちの会社や商品のことを知らない

ということです。

自意識過剰のわなに、はまってはいけない

 当然ながら、私たちは自らの商品を常に意識して見ているため、その商品を身近に感じていますし、もちろん機能や価値も熟知しています。そこで、プロモーション戦略を考えるとき、「うちのこの商品には、世間的には、こういうイメージがあるから......」というスタート地点に立とうとする人がいます。

 世の中には何1000万、何億という人がいるわけです。基本的に、そのほとんどの人は、「自社の商品を知らない」というスタンスでいたほうがいいでしょう。たとえ1度お店で手に取ったり、ネットで見たことがあったとしても、顧客はすぐに忘れてしまうものです。

「折り込みチラシやホームページ、フェイスブックなどで常に情報発信している。これだけやっているのだから、名前くらいは知っているだろう」
「この商品は、発売してかなり経っているから、多くの人がその価値を知っているはずだ」

 こういう考えは、ただの自己満足、あるいは自意識過剰だと理解しておく必要があります。ですから、「(1)何を」を考えるうえで、というより、「(2)誰に」「(3)どうやって」も含めたマーケティング活動全体に関わることですが、商品を買ってもらうには、まず顧客に認知してもらわなければなりません

 認知といっても、その意味は2つあります。

 ひとつは、「認知する(Recognition)」。これは単純に、知っているかどうか。「理央周という人を知っていますか?」と聞かれて、イエスかノーか、ということです。そして、もうひとつが「想起する(Recall)」。これは覚えているか、思い出してもらえるかです。たとえば「マーケティング・コンサルタントと言えば?」と聞かれたときに、「理央周」と答えてもらえる。そういうことです。

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