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最後のフロンティア市場アフリカへのエントリー戦略

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アフリカ進出に立ちはだかる「政情不安」とどう付き合うか(上)

野村総合研究所 コンサルティング事業本部 公共経営コンサルティング部 コンサルタント 今井 絢 氏

野村総合研究所 コンサルティング事業本部 公共経営コンサルティング部 コンサルタント 今井 絢 氏 野村総合研究所 コンサルティング事業本部 公共経営コンサルティング部 コンサルタント 今井 絢 氏

 本連載ではこれまで、「アフリカ市場において、どのようにビジネスチャンスを勝ち取るか」という視点に立ち、アフリカ市場のポテンシャルや進出戦略、進出する際のポイントを紹介してきた。他方で、企業がアフリカ市場に進出する際に最も強く懸念する要素として挙げられるのが、現地における政情不安である。そこで、今回と次回の2回にわたって、企業がこの政情不安とどのように付き合っていけばよいのかを検討したい。今回は、アフリカにおける政情不安の背景を理解することの重要性と、そのための考え方について紹介する。

アフリカの政情不安が企業進出を阻害する?

 残念ながら、多くの日本企業は、アフリカを「何が起こっているのか良く分からないが、事業展開するにはいろいろとリスクが高そう」な遠い市場だと捉えがちだ。実際に、アフリカ市場に対して興味・関心があるという日本企業の相談に乗ると、「ところで、アフリカは本当に危なくないのですか?」という質問が飛んでくる。また、アルジェリアやケニアで起きた襲撃事件がニュースで流れると、「この間のようなニュースがあると、アフリカ市場への進出が遠ざかるんだよね」という発言を聞くこともある。この「良く分からない」「リスクが高そう」などのイメージを払拭しなければ、日本企業によるアフリカ市場への進出は進まないようだ。

 上記のようなアフリカに対するネガティブなイメージは、自然と払拭されるものではない。特に、日本企業がアフリカに関わる様々なリスクを「アフリカリスク」としてひとくくりに扱ってしまっている現状下では、イメージの修正は難しい。アフリカは54カ国がひしめき合う広大な大陸であり、東西南北でそれぞれ異なる言語体系や生活習慣を有する。特にサハラ砂漠の北と南では全く異質な文化圏が存在する。そのため、国・地域ごとに重視すべきリスクの種類や回避のための施策なども異なってくる。「アフリカリスク」と一般化してしまい、その実態の把握を怠っては、取るべき対策がなかなか見えてこない。対策が分からなければ、ネガティブなイメージが払拭されることもない。

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