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絆づくりのオウンドメディア論

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人と思いが交差し、輪が広がるオウンドメディアに

トライベック・ストラテジー 後藤洋氏

 テレビCMを見て、「あっ、これ面白い!」と興味を持ったことについて、企業の公式サイトで関連情報を調べたり、Twitterで感想をつぶやいたりするのは、生活者の行動としてごく一般的なことだろう。生活者は、様々なメディアの情報に触れていく過程で、徐々に企業との絆を深めていく。

 本コラム『絆づくりのオウンドメディア論』のテーマである「企業と生活者の絆づくり」とは、まさにこのようなコミュニケーションそのものである。そして、これまで述べてきたように、企業と生活者のコミュニケーションはトリプルメディア(オウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディア)を通して行われ、さまざまなコンタクトポイント(接点)が形成される。

<b>企業と生活者をつなぐ3つのメディア(トリプルメディア)とその役割</b> 企業と生活者をつなぐ3つのメディア(トリプルメディア)とその役割

 企業は、これらトリプルメディアを総合的に捉え、「相乗効果」を生み出すコミュニケーションデザインを考えていく必要がある。その中でも特に「ハブメディア(Hub Media)」としてのオウンドメディアを軸に、企業と生活者のコミュニケーションを見つめ直すことが今回のテーマである。

オウンドメディアをハブに3つのメディアの「軸」を作れ

 トリプルメディアの各メディアには、それぞれの役割がある。ハブメディアとは、これらをスムーズに連携させるためのもので、バランシングメディアともいう。具体的には、自社ウェブサイトなどのオウンドメディアを軸(ハブ)に、ペイドメディアやアーンドメディアとスムーズに連携させていくのが最近の考え方である。

 ハブメディアが必要な理由は、冒頭の例で示した通りだ。例えば、企業がテレビCMや大々的なPRイベントを実施して、生活者とのコミュニケーションを図ろうとする。結果として生活者に認知され、興味を持ってもらえたとしよう。しかし、その先には、生活者によるインターネットでの情報収集が待っている。生活者は、興味がわいたことについて「もっと知りたい」「深く知りたい」というニーズやウォンツを満たそうとインターネット上を歩き回る。

 このとき、特に重要な情報源となるのは、間違いなく企業のオウンドメディアだろう。なぜなら、オウンドメディアは企業が運営する「唯一、そして公式の情報発信元」であり、他社サイトや一般サイトからは得ることができない情報を期待しているからである。オウンドメディアは生活者が期待する情報のプラットフォームであることを考慮すると、ここを軸にすることによって3つのメディアをスムーズに連携させることが可能だ。

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