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グローバル市場インタビュー

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インド市場で試される日本企業の"本気度"~中間層に向け「手の届く良品」開発を

アクセンチュア インド 会長 アヴィナシュ・ヴァシスタ氏

 日本企業の間でインド市場への関心が高まっている。このほど来日したアクセンチュア インド 会長のアヴィナシュ・ヴァシスタ氏に、インド市場の最新動向と、日本企業が直面する課題や成功の鍵を聞いた。

インドへの投資を後押しする巨大な市場と成長性

――インド市場の魅力とは。

<b>アヴィナシュ・ヴァシスタ氏</b> アクセンチュア インド 会長<br /> AT&T Bell Labs、Nortel Networks、グローバル戦略コンサルティング会社 Tholonsの会長兼CEOなどを経て現職。グローバル戦略、IT、BPO、スキル開発など、インド国内外で幅広い業務経験を持つ。



アヴィナシュ・ヴァシスタ氏 アクセンチュア インド 会長
 AT&T Bell Labs、Nortel Networks、グローバル戦略コンサルティング会社 Tholonsの会長兼CEOなどを経て現職。グローバル戦略、IT、BPO、スキル開発など、インド国内外で幅広い業務経験を持つ。

 2025年までにインドの所得水準は現在の約3倍になり、世界第5位の消費市場に成長するとみられている。2005年に5%程度だった中間所得層の人口構成比は、2015年に20%、2025年には40%に拡大する見込みだ。2030年にはインドのGDP(国内総生産)が世界第3位になるとの予測もある。

 教育水準の高い人材に容易にアクセスできる点も魅力だ。インド国民の年齢中央値は2020年で29歳と非常に若く、今後10年間に世界で生まれる新たな労働力の25%をインド人が占めるとみられている。2030年までに中国の労働力人口が約1000万人減るのに対し、インドでは逆に2億4900万人増える見通しだ。また近年、小型車開発をはじめ、グローバル企業がこぞって研究開発センターを設立するイノベーションのハブとして台頭しており、地理的にアフリカや中東へのビジネスの拠点にもなりうる。

 インフレ、巨額の財政・経常赤字、相次ぐ汚職や政界スキャンダルといった問題を抱え、2011年以降、経済成長が鈍化しているが、いずれも克服可能な問題であり、中長期的な成長性に関しては楽観視している。

――日本企業の進出状況は。

 日本企業は投資姿勢が全般に慎重で、すでに進出している1000社程度についても、まだうまく事業を拡大できていないケースが多い。

 当社が独自に実施した日本と韓国の企業の経営幹部に対する最近のインタビュー調査によると、インドに進出している日本と韓国の企業の約6割が、グローバル全体の収益に対するインドビジネスの貢献度が1%未満にとどまっていると回答している。回答した企業の70%がインドで事業を始めて10年以上経っているにもかかわらずだ。

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